子宮内膜症における鎮痛剤の効果、単に月経痛などの症状緩和と思われていますが、一部の鎮痛剤の中には内膜症に対する治療効果の可能性が示唆されているものがあります。
鎮痛剤は様々な分類がありますが、NSAIDs(非ステロイド系消炎鎮痛剤)の中に「COX-2阻害剤」と分類される薬がいくつかあります。
COX-2阻害剤阻害剤は、NSAIDsにみられる胃粘膜障害が軽度で、鎮痛剤の中で注目される薬剤ですが、近年、子宮体がん発生予防に効果があるのではないか、すなわち子宮内膜に対する直接作用が期待出来、これを拡大適応すれば内膜症に直接作用があるのではないか、と考えられ始めました。
勿論、まだEBMが得られているわけではありませんが、子宮内膜症を抱えてらっしゃる患者さんの鎮痛剤の選択の一つになるかもしれません。
このCOX-2阻害剤阻害剤、国内でも臨床的に使用ができます。
一つ難点は、鎮痛効果が他のNSAIDsに比べて弱いと感じられるところです。弱いとはいえ、この薬によって月経痛が緩和される方も多いので、上に書いたように選択肢の一つとして提示することもあります。
これまで書いてきた内膜症治療、そして子宮内膜症シリーズ、そろそろ「大団円」を迎えようとしていますが、読んでいただいた皆さんは感じられていると思います。様々な治療がある中で、ベストな治療は、人それぞれ、また治療してみないと分からないところがあります。今後もEBMに基づき、また患者さんのライフスタイルや症状、そして内膜症の状態をよく把握しながら、治療法を提示して行きたいと思います。
・さくらトリートメントの竹本さんのブログ、「リフレクソロジーは怖くない!」は、リフレクソロジーの基本的なことについて詳しく書かれています。
2008年04月21日
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ありがとうございます。
私は、1年3ヶ月前に腹腔鏡手術をした20代後半未婚の者です。
会社の検診で6センチのチョコレートのう腫が見つかりました。
全く自覚症状はありませんでした。
ネットで色々検索したところ、地方ではあるのですが、
たまたま幸運なことに地元に腹腔鏡手術に関しては有名な先生がいらっしゃることが分かり、そちらで手術をしていただきました。
その後、ありがたいことに体調もよく元気に過ごしています。
今までの検診では全く気になってなかったのですが、
1年過ぎると、再発のことが気になっています。
何しろ私の場合元々生理痛もなかったので、それがバロメーターともならず、
体調は悪くないのに3回目の検診を前にして何となく再発のことなどが気になってきています。
確率のことを気にしても意味がないことは分かっているのですが、やはり気になります。
先生のブログも含めて、ネットで読むことができる論文や、
内膜症治療では名が通った病院や先生のブログを拝読すると
内膜症は閉経まで完治しないと書かれている一方で、
術後の再発率は100%ではなく、大体平均的に30%くらいの数値が出ています。
これはどのように考えたらいいのでしょうか?
閉経までにもう1,2回くらいは覚悟しているものの、自分が30%の残りの方の70%側に属したいと期待しているのですが…
内膜症再発については、とても気になるところだと思います。
実際に他の良性疾患に比べて、私も術後の再発について、再三お話をしています。
子宮内膜症が、「良性のがん」と喩えられる一つの理由が、この再発率の高さです。一般に、内膜症の程度が重症であるほど、年齢が若いほど再発の傾向が高く、また手術時に小さな病変が多発している、残存病変がある、なども同様に再発を心配します。
再発率30%が高いのか、低いのか、とらえ方だと思いますが、良性疾患にしては高いでしょうね。
大切なのは、この後お受けになるように、検診です。aiさんのように症状がなかった方も、もともと症状があった方も、再発の時に症状があるとは限りません。
検診で再発を早い段階で発見できれば、増悪する前に手を打つことが出来ますね。
いろいろと治療を試されて、いずれもうまく合わないようですね。
偽閉経療法を考えてはいかがでしょう。
以下に書いた内容をご参考ください。
http://cl-sacra.seesaa.net/article/87621672.html
腺筋症をお持ちで、さらに様々な治療を試されているので、正直手が無いです。
ただ、これまで行ってきた治療をより快適に過ごすよう、努力はできます。
子宮全摘は最後まで行いたくないですね。
偽閉経療法の副作用軽減の工夫、お読みいただけましたか?
http://cl-sacra.seesaa.net/article/90653128.html
筋腫核出手術、特に開腹手術、や、腺筋症の存在は、術後癒着が形成されやすいです。特に婦人科では、術後に卵管を初めとした妊娠に必要な臓器への癒着が心配される場合、癒着防止剤を用いることがあります。
現在のチビ太さんの痛みが果たして癒着によるものなのか、他に原因があるのかが分かりませんが、また折角ディナゲストを使いながらも激痛があるのであれば、治療方針を再度検討しなければならないと思います。
治療法がない、は厳しい一言ですね。ましてや内膜症は良性疾患ですから、さまざまな選択肢がある疾患だと思います。
しつこく偽閉経療法も提案したいですが、チビ太さんには受け入れがたい選択肢なのでしょうか。
他にもボンゾールの低容量法もあると思います。
何より診察し、これまでの経緯、患者さんの治療に対する価値観を踏まえたうえで、治療法は呈示しなければならないと思います。
ディナゲストの効用、というよりも、副作用で見られている不正出血ですね。ありうると思いますよ。
不正出血は低エストロゲン状態が持続するために起こる出血で、この状態が続くことで、無月経から少量の不正出血、多量の不正出血、とさまざまなことがありえます。
ルナベルの激痛は出血中のものでしたか? 通常の月経によるものよりも軽いことが多いですが、同等であったり、反対に強く感じられることもあるようです。
チビ太のように、出血以外の時期に痛みが強く感じられる方も確かにいらっしゃいます。ただ、私もその理由を上手く説明することができません。排卵が抑制されている以上はホルモン(エストロゲン)が高い状態になることはないと思いますし、エストロゲンが卵巣収縮、、、以下の機序も考えにくいです。現在はディナゲストで症状は落ち着いてるとのことでしたね、明らかな服用期限はありませんが、ご年齢や副作用の面からも、担当の先生と相談なさってくださいね。
子宮内膜症も生理がくるたびもしかしたらひどくなるんじゃないかと心配になってきました(;o;)22歳くらいに鬱になったのでホルモン治療どうしてもしたくありません(;_;)ピクノジェノール漢方でどうにか閉経までならないでしょうか?(;_;)
回答が大変遅くなりました。
ピクノジェノールは健康食品であり、子宮内膜症に対してどのような機序で改善効果があるのか分かりません。
また、摂取することで閉経が遅れる。。どうでしょうか、その辺りは販売会社や積極的に推奨している医療機関に聞いてみたらいいのではないでしょうか。
当院で扱っている治療法ではないため、情報が乏しく、回答が出来ません、申し訳ありません。