自然、クロミッド、フェマーラの周期では、下垂体からLHが分泌され(LHサージ)、排卵になりますので、このホルモンの分泌を見ることで、採卵日が決定することがありますが、LHの分泌は予想が出来ないことも多く、採卵がキャンセルとなることもあります。
このため、LHサージが開始する以前に排卵のコントロールを行うことで採卵キャンセルを回避します。
従来、採卵前にhCGを投与し、36時間後に採卵する方法が取られてきましたが、hCG注射のために来院しなければならないこと、hCGによりOHSSの発生が高くなること、2週間後の妊娠判定に影響を及ぼす可能性があることから、当院では原則としてGnRHaの点鼻剤をご使用いただきます。採卵の36時間前、前々日の21時頃に両方の鼻孔に1回ずつ、さらに22時頃に各1回ずつ鼻から吸入していただきます。
Long法、Short法などGnRHaを使いながら排卵誘発する周期では、従来通りのhCGの注射が必要です。
この場合、21時30分頃に来院していただき、hCGの筋肉注射を行います。