2008年01月14日

D3診察 〜高度生殖医療の実際〜

プレトリートメントの後、訪れる出血は、厳密には「月経」「生理」ではなく、「消褪出血」と呼ばれる、ホルモン剤による出血ですが、ここでは月経と同じに考えてください。

採卵周期では「Day3診察」、月経(消褪出血)開始後3日目に来院して頂きます。診察の前に採血(LH、FSH、E2)をお受け下さい。院内迅速検査により、約20〜30分で結果が出ます。また出血中ですが、超音波検査も行います。これらの検査結果により、その周期の排卵誘発効果、卵子の質を予測します。検査の結果によっては採卵を延期し、ホルモン療法を行い次周期以降の採卵をお勧めします。

スライド1.JPG

*FSHの高値は卵巣機能の低下を表します。超音波検査では、小さな卵胞が多数認められるほど排卵誘発効果が高く、10mmを超える卵胞がこのころに存在する場合、前周期に排卵・消褪せず残った遺残卵胞である可能性が高いため、誘発効果が著しく低下します。

関連記事更新しました。
院内迅速検査
posted by 桜井明弘 at 22:49| Comment(0) | TrackBack(1) | 高度生殖医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック

高度生殖医療の実際 −ラインナップー
Excerpt: 「高度生殖医療のラインナップ」でも概略を示しました。既にいくつか治療の実際を書いていますが、今後の記事をラインナップしました。 ・治療前検査(採卵前検査) ・プレトリートメント(Pre-treat..
Weblog: 産婦人科クリニック さくら http://www.cl-sacra.com/
Tracked: 2008-01-16 00:09