分かりやすく表現すると、子宮は腟の奥に実際にその一部分が目に見える臓器ですが、卵巣は見えません。
これを踏まえて言うと、卵巣がんに関しては、子宮頚がん、体がんに比べて症状が出るのは進行してから、と言う特徴があります。大きくならないと分かりにくいため、本当は半年に1回くらいの検診、経腟超音波検査が望ましいですが、これも発症率からすると、全ての女性に強制するのは行き過ぎのような気もします。
卵巣がはれている、卵巣のう腫がある、といった方は、少なくともそれくらいの検診をお受けになったほうがいいかもしれません。
腫れている、が良性なのか、万が一悪性ではないか、また、卵巣のう腫の中でも、子宮内膜症に伴う卵巣チョコレートのう胞、皮様のう腫はがん化することが知られています。
当クリニックでは、市のがん検診では、卵巣の検診と位置づけた超音波検査を無料で併用しておりますが、子宮筋腫も含め、卵巣に異常所見がある方、過去にこれらの病気を治療、診断されたことがある方には「検診」ではなく「診断」の目的になるため、保険請求(1590円)させていただきます。
平成22年3月3日補筆修正
横浜市がん検診の際に併用している超音波検査についてお問い合わせいただいたため、本文の一部とともに補筆修正させていただきました。