2015年09月02日

「不妊」の定義が、2年から1年に変更されました。

日本産科婦人科学会では、「不妊」の定義を、これまで「2年間妊娠しない」としてきましたが、今年6月から、これを見直し、2年間を「1年間」に変更されました

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不妊症は、そもそも妊娠を考えていないカップル、また、赤ちゃんが欲しいけど受診、通院したり治療するまでは考えていないカップルもいますので、他の病気とは異なり、カップルの価値観で検査や治療を進めます。

当院に通院されている患者さんも、これまで避妊しており、これから妊娠を始めて考える方の受診や妊活数ヶ月で受診される方もある一方で、結婚後10年経っても妊娠しない、それでもいつかは授かると考えているため、特に検査も希望しない場合もあります。

最近ではこの受診する傾向が早くなってきていると感じますが、妊娠には様々な機序があり、どこが障害されていても妊娠しにくいため、我々としては早くの受診を勧めたいところです。

学会の定義を変更は、海外の機関とも歩調を合わせる形で、私たちは妊娠しにくいんだ、一度産婦人科で診察してもらわなければ、と自覚される患者さんが増えれば、病気を早くに見つけて治療できる、また特に女性が少しでも若いうちに治療を受けることが出来るメリットがあり、不妊治療に当たる我々としては歓迎したいと思います。

(初出:2015年6月9日)
(補筆修正:2015年9月2日)
ラベル:不妊
posted by 桜井明弘 at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 生殖医療(不妊治療)一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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