今話題となっているのは、若き女性アスリートが成績を求めるあまりに無理なダイエットで減量した結果、急速に体脂肪が減少するため卵巣機能が低下、休止してしまう、と言った現象で、女性にとって重要なホルモン、エストロゲンの分泌が止まってしまい、骨量が減少、疲労骨折の原因となっている、と言うものです。
ややこしいので、まとめると、
ダイエット・減量
↓
急速な体脂肪減少
↓
卵巣機能の低下
↓
エストロゲン分泌が減少
↓
骨量減少
↓
さらなるハードな練習
↓
疲労骨折
となります。
無月経の状態が続くと練習にも差し支えないし、わずらわしさから解放される、と変な誤解から見過ごされたり、それを歓迎するかのような発言も聞かれます。
そして深刻な問題は、そのダイエットを止めてから、またアスリート生活が終わってからも長い間、彼女たちを苦しめるのです。
体重減少に伴う無月経は、体重を元に戻すこととホルモン療法が必要になります。
しかし、その他の原因による無月経と比べて、元に戻るまでに時間がかかり、なかなか上手く排卵しない、例えば妊娠を希望する年齢になっても妊娠が出来ない状態が長く続く可能性があるのです。
月経が来ない、は女性として正常な状態ではない、是非とも一度産婦人科を受診して、原因と治療を考えて頂きたいのです。
次回は、思春期以降の月経のトラブルを解説します。
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