2017年01月09日

妊婦さんから赤ちゃんに感染する「先天梅毒」が増えています。

2011年から2015年までに、国内で21人の「先天梅毒」の赤ちゃんが産まれたそうです。

梅毒が増えていること、特に20代の女性に増えていることはこれまでもお伝えしてきました。

先天梅毒とは、妊婦さんが梅毒に感染し、お腹の赤ちゃんにも感染、死産となったり、産まれた赤ちゃんに特有の発疹や骨軟骨炎がみられたり、学童期に角膜炎、難聴、歯の異常がみられることがあります。

調査では2014年に8人、2015年は13人と増えており、このうち5人の赤ちゃんが亡くなり、後遺症が残った赤ちゃんも4人いたそうです。

先天梅毒の赤ちゃんを産んだ妊婦さんの多くは、妊婦検診をきちんと受けていなかったとのことで、健康な赤ちゃんを産むため、妊婦検診の重要性が改めて分かりました。

しかし問題は、国内で梅毒患者さんが増えていることがベースにあると思われます。


「梅毒」というと、かつて流行した性病で、抗生物質の効果もあることから、昔の病気、現代ではあまり心配ないもの、というイメージがあり、我々産婦人科医もあまり患者さんを診ることはありませんでした。

2014年から、国立感染症研究所が、若年者を中心に、ここ数年感染者が増えている、と言う警告が発し、
2015年は厚生労働省から特に若い女性を中心に増えている、と発表されました。

2016年末には1974年の感染数を越えた、と報告されました。

梅毒患者さんの増加となぜ女性に増えていることが問題なのか、こちらで詳しく解説しました

このブログの記事は、今後、新しくなった当院のホームページ内の院長ブログへ随時お引っ越しする予定です。

2017年1月9日更新
2017年8月24日更新

STIは他に、

クラミジア
・淋菌
尖圭コンジローマ
・トリコモナス
・HIV

などが知られていますが、B型肝炎、C型肝炎なども、性行為によって感染します。
posted by 桜井明弘 at 04:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 産婦人科一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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