PMS、数年前までは、患者さんに疾患の概念から説明が必要でした、が、最近では、患者さんから、「PMSですが」と持ちかけられます。それだけ一般化しつつある言葉です。
以前は月経前緊張症、最近では月経前症候群、と呼ばれます。
PMSの治療法を含めて、新しく記事にしました。
このブログの記事は、新しくなった当院のホームページ内の院長ブログへ随時お引っ越ししています。
PMSの場合、原疾患、つまり子宮や卵巣に異常がなく、排卵障害もない方に起こりますが、一方の生理痛、意味を拡げると月経困難症の場合、原疾患があることがあります。
月経困難症、も、子宮や卵巣周囲の痛み、腰痛から、PMSにみられるような様々な症状を含みます。
原疾患として、子宮内膜症は余りにも有名。他には子宮筋腫などがあります。
子宮口(子宮の出口、腟に通じる部分)が狭く、経血(生理の血)が子宮から出ていかない方もみられます。
月経困難症の場合、こういった病気をまずは内診、超音波などによって否定する必要があります。「生理痛」=「子宮内膜症」では決してないのです。
原疾患が見つかった場合では、その病気を治療することも一つの選択ですが、手術や薬物療法があります。しかし、病気が余り重くなかったり、妊娠の希望がない場合など、患者さんの状況に応じて、治療法の選択が異なってきます。
勿論、痛みに対して、適切な鎮痛剤を服用する(対症療法)ことも、立派な選択肢の一つです。
また、PMSと同様に、OCを服用することで、本来、避妊目的であるOCが、生理痛を驚くほど改善できることが多いです。これを副作用、ではなく、副効用、と呼びます。
その他、漢方、SSRIもPMSと同様に、効果がみられる患者さんも多く、これらを変えても治療効果がみられない場合、偽閉経療法や手術療法が行われることもありますが、原疾患がない方で、これらの治療を行うことは余り多くありません。ただ、治療の選択肢としています。
当クリニックの診療は、「産婦人科一般」と「生殖医療(不妊治療)」を2本の柱としていますが、「産婦人科一般」の中には、こういったトラブルの相談も含まれています。
(初出:平成19年4月17日)
(補筆修正:平成30年12月20日)
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ここの記事を何度となく読ませていただきましたが、以前から心当たりのある症状があるような気がします。
嘔心は、若い頃からありましたが、出産後は、イライラしたり情緒不安定なところがあるような気がします。
まあ、気の持ちようと放置していましたが・・・
また、お会いした時にでも時間があればご相談したいと思います。
毎日、大変だとは思いますが診療頑張ってくださいね。
ラパロスコープを用意してお待ちしています(笑)
ロゴに「海」や「卵」の意味も込められていたと聞き、とても嬉しく思いました。websiteのお写真、ほんの少し爆笑してしまいました。ごめんなさい!優しそうに写っているので変えない方が良いと思いますよ!
早く伺いたいと思いつつ、「開店!さぁ何かを買い行こう!」というのと違って、なかなか行けないモノですね。
ところでこの記事を読ませて頂き、流石これが人気の秘密なんだなぁと思いました。お医者さんのブログは沢山あって楽しい個人の日記などそれぞれ読み応えがありますが、櫻井先生のブログは本当に私が求めている情報が載せられていて、医療情報に徹していらっしゃるのです。
これを読んで「病院に行ってみよう」と決心した人や「自分だけではないんだ」と安心した人、気になる症状に付いて「あぁこれがPMSという物なのか」と納得できた人など”おかあさん”と同じく沢山の女性が何度も読み返したのではないでしょうか。
私自身、毎月の事なのに、気分の悪さ・精神の不安定さに恐怖心さえ抱いてしまい、ネットでいろいろ調べても、どれを信用して良いものか、戸惑うばかりです。やはり専門のお医者様、しかも信頼できる方が書いて下さったこのような記事が一番信用できますから、本当に有難かったです。
2つの病院の行き来で大変でしょうが、ほんの少しずつでもブログを続けて下さいね。
海さん、色々と有り難う御座います。
HPの写真、やっぱ笑っちゃいましたね? んー、どなたか撮していただければ、換えようかなあ(笑)。
ブログのご評価も有り難う御座います。医師というプロフェッショナルの部分を意識して、発信していこうと思っていますので、今後もご意見下さい。
PMSに限らず、診療現場にいると、今でも新しいことの気付きます、これらを発信していきたいのです。
PMSと言う概念も、ここに書きましたが、実に多くの方が、問診票に「PMS」と書いて受診されます。こういう情報が浸透してきたからだと思いますが、私だけじゃない、解決法があるかも知れない、と知っていただき、治療に結びつけられれば、少しでもストレスのない生活を送るお手伝いができると思っています。
桜井先生!!
ご開業おめでとうございます♪
たまたま見つけてしまいました〜♪
せ0です。。分かりますかぁ?
おととしの2年前女の子を生んだものです♪(体に沢山水泡を抱えて生まれた。。)
今はすっかりいいです。
切迫早産も何度したことか〜^^;
そして、子供達も大きくなりましたよ☆
まぁ、まだまだ小さいですけどね。
やっと上の子なんて聞き分けが良くなってきました☆
なので、もう一人がんばります♪
何かの時はそちらまで足を運びますので
よろしくお願いいたします!
自分なりにコメント残して生きたいと思いますので
よろしくおねがい致します!ヾ(笑◕ฺิ∇◕ฺ笑)ノ
調べて、偶然、桜井さんのブログを拝見しました。自分のブログの参考にしたいので、トラックバックさせてください。
非常に幅広い話題を、しかも毎日書かれてるんですね。
TB、大歓迎です。差し支えなければ、こちらもTBさせていただきたいので、アップしたら教えてくださいね。
TBしたブログを拝見しました。
私の場合、筋腫の自覚症状が無かったのです。
10年前、長男の出産した時、陣痛が来て、促進剤の注射を2回打ったのですが陣痛の感覚が5〜6分間隔が続いた為、急遽、帝王切開の手術をする事になってしまいました。赤ちゃん(長男)は、へその緒が首に巻きつかれた状態で、幸い無事で生まれました。
その医者曰く、産道に小さな筋腫があった事、その筋腫のせいで赤ちゃんが降りられない状態だった。あと1歩遅かったら命に関わってたよ・・・と、その時初めて子宮筋腫について知るようになりました。
医者からは、「筋腫を取らなくても大丈夫、しばらく様子を見るように・・」と言われていますが、筋腫が大きくなったり、増えたりする状態ではないのですが、生理も順調に来ています。
生理痛が1番厄介なので、OCを扱っている婦人科であり、信頼できる医者を探し、診察してもらおうと思います。
本当は、直接桜井さんの病院で診察してもらいたいな〜思いますが、住んでいる所は群馬なので、なかなか通えない事が残念です。時々、桜井さんのブログを覗いて応援します。
ままりんさんも生理痛に悩んでらっしゃるのですね。
鎮痛剤の効果があまりないようでしたら、OCも選択肢の一つだと思います。
私も出身は群馬で、県内に知り合いの病院、勿論あります。ご紹介もできますよ。
いきなり質問なんですが、僕の彼女、性交時にひどく痛みがあり、トイレにも頻繁に行きます。
生理1〜2週間前から酷く気持ちのアップダウンがあります。
後、関係ないかもしれないですが、腰痛もあるらしいです。
思い過ごしならいいのですが、もし何かあるのだと思うと凄く心配です。
大切な彼女の健康ですから、心配なさってる優しさが伝わってきました。
頂いたコメントは、こちらに移動させて頂きました。
後者の状態は、この記事にあるPMS、月経前症候群だと思います。
性交痛、腰痛ともに、婦人科診察、受けていますか? 是非お受けになって、PMSとともに相談して頂いた方がいいと思います。