2014年08月31日

月経困難症治療薬(低用量ピル)「ルナベルULD」が、9月1日から長期処方が可能となります。

現在低用量ピルとして国内で発売、処方されているものは、

LEP(低用量EP合剤):月経困難症のある方に保険処方される低用量ピル。

と、

OC(経口避妊薬):主に避妊を目的とし、他に月経前症候群(PMS)や月経不順の方など、月経困難症以外の副効用のために自費処方されている低用量ピル。

に大別されています。

そのLEPの中でも、これまでのOCよりもさらにエストロゲン含有量を低減させ、より副作用が起こりにくくしたものが、「ヤーズ」です。

同じLEPの「ルナベルLD」のエストロゲン量を少なくした、超低用量ピル「ルナベルULD」が発売され、1年を経過した為、9月1日より、長期処方が可能となります。

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エストロゲン量はルナベルLDの半量近くでヤーズと同等です。

これはピルの最大の合併症、血栓症を少なくさせ、また悪心(気持ち悪くなる)も少なくなることが期待されます。

「ルナベルULD」の発売を機に、従来の「ルナベル」は「ルナベルLD」と名称を変えましたが、こちらはこれまでと同じ成分量のままです。

適応となるのは、

・月経困難症
 いわゆる生理痛で、生理痛のない方には処方することが出来ません。

価格は、

・ルナベルと同額

で、自己負担は一月に2,000円ほどで、これに初再診料や処方箋料が加わります。


様々なピルが発売されることで、どのピルがいいのか、患者さん皆さんも動揺もあるかも知れませんが、沢山の選択肢があることは、これは合わないけど、こちらなら快適! と言ったことが多くなると思われます。

長期処方が可能となりましたが、当院では、副作用チェックの目的に、原則3ヶ月までの処方とさせて頂いております。


関連記事

・「低用量ピルの副作用チェックに脂質異常症の項目を追加します(2013年12月14日修正)  〜OCチェックシート、OCスクリーニング検査、血圧測定〜
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・「40歳以上のピル処方は原則お断りしています。 〜避妊や治療目的にピルを処方されている方たちには治療法を見直しています〜
・「OC(低用量ピル) 〜子宮内膜症の治療法〜
・「OCのにきび、肌荒れ改善効果 〜OCの副効用〜

初出:2013年9月25日
修正:2014年8月31日
posted by 桜井明弘 at 22:32| Comment(4) | TrackBack(0) | 低用量ピル(OC、LEP) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして。子宮内膜症でルナベルLDを服用しているのですが、休薬期間を間違えて8日や9日取ってしまった場合は、避妊効果はないとしても、内膜症の治療のためにそのまま服用した方がいいのでしょうか?

それともリセットするために、服用しない方がいいのでしょうか?
Posted by さくら at 2014年12月03日 00:29
すみません・・・クリニックと同じ名前にしてしまいました。違う名前にすればよかったです。
Posted by さくら at 2014年12月03日 07:41
さくらさん、素敵なお名前です(*^_^*)

仰るとおりです。避妊効果は期待しないで下さい。
ただ、内膜症治療に対しては休薬が数日長くなっても差し支えありません。

詳しくはご担当なさっている先生にもご確認下さいね。
Posted by 桜井明弘 at 2014年12月06日 01:24
先生、お返事ありがとうございます。
主治医の先生に怒られるかと思って聞けなかったのですが、少し安心したのと同時にあらためて確認します。

お忙しい中、本当にありがとうございました。
Posted by さくら at 2014年12月07日 23:11
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