2012年08月31日

少子化対策には、抜本的な社会改革、そして意識改革を。  〜不妊症の原因 年齢因子〜 ファイナル

前回の記事の続き、一連のファイナルです。

さて、日本の女性が一生のうちに産む子供の人数、合計特殊出生率、と言いますが、日本は世界ではどれくらいの位置にあるのでしょうか。

まとめられたサイトを見つけたのでご紹介します。

これによれば圧倒的に上位は途上国。日本もかつてはそうでした。
日本は175/192位で、国際的にも危うさを感じますが、中韓やアジアの比較的先進国もこのあたりの順位です。

国民の減少を歯止めするには、カップルが二人以上のお子さんを作らなければなりませんが、早世するお子さんや、お子さんを作らない方の分も含めると通常先進国では2.1人以上が理想とされています。

そういう目で上のサイトの2.1人の前後を見てみると、米仏豪をはじめとした各国のデータがうかがえます。

皆さんの周りでお子さんを作らないカップルや、結婚しない方、少なくありませんよね。
日本でも合計特殊出生率は上の通りですが、
「中央値は2.3人、平均値は2.5人」とあります。つまり、産んでいる人は2,3人のお子さんをもうけているのです。

産まない人を非難しているつもりはありません。でもどうして産まないのでしょうか。

様々な理由があり、一概には言えませんが、根底に産みにくい社会があるのではないでしょうか。

結婚、出産は社会の墓場、は大げさな表現ですが、ある意味、的を射ています。

産んだら戻れない、そんな社会を我々は作っていますが、産休に入っても、授乳をしながらも、会社からの仕事をITを駆使すればスキルを落とさずに続けていけるかもしれませんし、ITがスキルアップのカギにもならないでしょうか。

私は、女性に産む性に戻れ、とは言いません。それは日本の経済が破綻してしまいます。
でも産みたかったのに、を後悔させたくないのです。

日本の経済と社会、そして女性の性は、これまでになく大きな変換点を迎えています。それは女性が産む年齢に限界がある、と言うことが明らかになっているからです。

社会、これは男性社会、と言ってもいいかもしれませんが、本当の、真の男女雇用均等の見地から言えば、男性は仕事しつつ育児にも参加、女性は産みたい年齢にキャリアを阻害されずに産める、それにはご両親を含めた社会がバックアップ、会社も応援する、社会は産める環境を醸成しなければなりません。

そして産んだ女性の声を聞くと、預ける施設はあるけれど、施設の都合や、お子さんが少しの不調で預かれない施設が余りにも多い。。。
病児保育が出来る施設を拡充、そこにお金をかけるのは、国家予算から見れば、わずかな投資、努力に過ぎないのに、それが出来ていないものだと思うのです。

最終的には、子供は社会の宝。

あなた達の子供でなくても、他人の子供でも、あなたたちの老後を支えてくれる大切な社会のたからものなのです。



posted by 桜井明弘 at 00:00| Comment(4) | TrackBack(0) | 産婦人科一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
先生のおっしゃるとおりだと思いました。でも何はともあれ子供さんがいることってすばらしいことですよね。独身で子供もいないし親ももういない私には幸せそうな親子連れがとてもまぶしく見えます。益々幸せになれるよう、いろいろ社会制度が整うといいですね。お子さんが小さい何年かの間たとえキャリアを一時中断したり少しペースを落とす期間があってもお母様方(お父様の場合もあるかもしれませんが)にはその間あんまり焦らずに子育て楽しんでほしいなと思います。そしてそのあと、また外で働きたい方も復帰しやすい社会になるといいですね。
Posted by K. at 2012年09月01日 20:14
K.さん、コメント頂きありがとうございます。全くその通りだと思います。

お子さんを産み終えた方や、お子さんに恵まれない方も、またお子さんのいない人生を歩んでいる方も、子供を産み育てる社会、環境の構築を、一緒に考えて行って欲しいと思っていました。
Posted by 桜井明弘 at 2012年09月02日 23:13
先生、いつもブログを楽しみにしています!

『産んだ女性の声を聞くと、預ける施設はあるけれど、施設の都合や、お子さんが少しの不調で預かれない施設が余りにも多い』

まさにそのとおりだと思います。私は預かる側の人間として働いてきましたが、病児保育に対しては認可施設や規模の大きい施設ほど、融通が効かないといいますか・・・、働くママを応援するような体制ではなかった気がします。
確かに、施設側にしてみれば、大きな保育園になればなるほど他のお子さんや保護者への配慮もあり、少しの不調でも早退をお願いしなければなりません。私もよくお迎え依頼の電話をかけたものです・・・。朝、預けてすぐの出勤したばかりのお母さんに「すみません、熱(何度以上、等の基準が決められており)を出したのですぐにお迎えをお願いします。」と職場に電話をしていました。近くにご両親やご親族がいなければ、お母さんが仕事を早退してくるほかありません。きっと職場で肩身の狭い想いをされただろうな・・・と心苦しく思っていました。
一体何のための保育なのか、疑問に感じることが多々ありました。

通常の保育ではどうにもならないため、わざわざ2、3箇所の託児所に登録をしていた保護者もいました。(病児保育、時間延長、日祝日の融通が効くなど)
国や自治体の認可を受けている施設が上記のようであることが問題だと思っています。無認可や認証保育所、家庭保育室のほうが、働くママたちに寄り添っているなぁと思ったこともあります。(あくまでもそこで働いていての意見ですが・・・)

今後、保育体制や社会的養護の体制を変えていかなければ、これから子どもを産もうとする人たちや、産んだお母さんたちを心身ともに追い込んでしまうだろうなと思います。

おこがましいですが、そうならないように何か自分ができることはないかなぁといろいろ考えています。夢があるので密かに頑張ります(笑)

長々と失礼いたしました。
先生いつもありがとうございます!
Posted by EH at 2012年09月02日 23:32
EHさん、コメントありがとうございます。
まさに預かる現場の方の声、預かる立場から見ても、お母さんたちのご苦労が実感されるのですね。

参考になります。今後もご意見お寄せ下さい。
Posted by 桜井明弘 at 2012年09月09日 21:55
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