全くこれから私が書きたいと思っていた内容を、先に言って頂きました。
この記事で途中まで触れていたため、なんだか現代女性を敵に回しそうな表現で終わってしまいましたが、意図はもちろん違います。
戦後の日本は、先進国に追いつけ、追い越せ、やがて米国に次ぐ世界第2位の経済大国にのし上がりました。
でもその屋台骨を背負ったのは男性? 男性を支えた女性?
やがて先進国並みに女性が社会進出し、男女雇用均等法が施行され、建前としては男女の社会における役割は撤廃されつつあります。
実際には男女の格差を感じている方も、格差なく社会で活躍している女性もあるでしょう。
でもそこで忘れられてしまったのは、女性が有している生殖機能を有する性。
男性との違いもなく社会の第一線で働いている女性は、我々の母親の世代と格段に増えています。
が、産む性である女性のアイデンティティーや、産む役割があまりにもないがしろにされて来ました。
男性と同じく学校を卒業する歳には、おばあちゃんは既にお嫁に行って、子供を作っていた。
社会に出て仕事を覚え、仕事する楽しさ、生き甲斐を感じる年にはお母さんは私を産んでいた。
私はまだまだやりたいこともある、将来を約束したパートナーもいて、不自由は無い。だから子供はもう少し待ってから考えたい。
そうしている間に30歳を過ぎ、35歳、まだまだ行ける、先輩も子供を産んだし、今子供を産んてリタイアしたらここには戻れない。
そんな気持ち、無意識に植え付けられているのではないでしょうか。
様々な願いや思いが交錯しつつ、一年一年、時はあっという間に過ぎてゆき、時間や年齢の変化を感じないままに卵巣の機能は低下して行っているのです。
今回も最後まで書ききれず、引っ張っているようですが、私も皆さんに伝えたい思いが噴出しています。
ご批判も甘んじてお受けしますので、遠慮なくご意見を頂けたら嬉しいです。
私自身は、20代半ば過ぎて結婚。結婚してしばらくは子供はまだ先で良いと、フルで働いていました。
そんな私に、周囲の中には、20代と30代では産後の体の状態が全然違うから早く産んだほうが良い、とか、当時の職場内でも、赤ちゃんが授からなくて子供のいない人生を選択したという人から早めの妊娠をすすめられました。その他にも、不妊治療のために仕事を辞めて地方に引っ越した人もいたのです。
しかし、当時の私は、他人事で聞き流していました。私は大丈夫と信じて疑わなかったのです。
ところが、その後自分がいざ子供が欲しいと思った頃に、できない。その時の絶望は感と焦りは一言では言い表せないものでした。
その時にたくさん不妊に関する本を読みました。その中には、年齢が上がると、卵子の質が落ちて妊娠しにくくなる事も書かれているものもあり、婦人科や治療には抵抗があったものの、あわてて不妊クリニックにとびこみました。
そのクリニックでの光景は今でも忘れられません。とにかく患者さんが多い。年齢層が上に見える人が多い。その中では私はまだ若いほうで、本格的な治療に入る前に妊娠、出産に至りました。
しかしそれでも30代の産後。フルでの仕事復帰は想像以上に辛いものでした。体力的にもそうですし、子供がいると、思うようにいかない事が多い。それにお母さんじゃないとダメな事もけっこうあります。
子供の参観日や行事などは、小さいうちは親がいかないと寂しそうです。
しかし行事の度に仕事を休めば、周囲には良い顔はされません。
今は、不景気な事もあり、男性にとっても厳しい時代です。そのせいか、子供がいる女性が、男性と同じように仕事をこなせない事をたたいたり、というような事も実際にありました。
また来月から育休明けで復帰するという友人がいるのですが、その友人は、妊娠がわかってから、半年近く職場にだまっていたそうです。妊娠を報告すれば、たたかれる材料になると思ったのでしょうか?
もちろんこんなケースばかりではないでしょうが、まだまだ、今は、子供を産んで働き続ける女性に理解がある社会とは言えないと思います。
私自身は、本当は、子供は2人と考えていた事もありますが、悩んだ末、2人目は断念しました。上に書いた事だけが原因というわけではないですが、体力的にも精神的にも、また1人目の時のような事を繰り返すのは無理だと思いました。
若いうちに勢いで2人産んでしまえば良かったと思う事もあります。
子供を産めば、どのみち独身の人と同じようなペースでは働けません。それなら先送りせず、若いうちに妊娠、出産にトライしたほうが良いと私は考えています。
K.様から思いがけず、コメントをいただいていて嬉しく思いました。
妊娠、出産、仕事、子育て、なかなか思い通りにいかない事も多く、なぜ私がこんな事に…、と悩んだり孤独になったりする女性は、少なくないと思います。
でも、K.様のように、共感していただいたり、気にかけていただいたりすると、本当に嬉しいです。
私は、30代半ば過ぎに、内膜症が見つかり、桜井先生に治療していただき、その頃から、仕事よりも自分の体や家族をいちばんに考えようと思うようになりました。
今は、女性だけの職場で主婦が多いので、男性と同じ感覚で仕事を要求される事もなく、以前より元気にすごしています。
欧米ではやはり日本より産み育てる環境が整備されている印象があります。
この記事の続編ではその点についても触れていきたいと思います。乞うご期待です。
またK.さんとのやりとりも、この記事を書いた甲斐があります。この場で多くの方達にディスカッションに参加して欲しいと思います。有り難う御座います。
少子化対策、産みたい人に産んでもらうだけでなく、末永く国家存続のために必要な政策のはずです。