2013年01月13日

不妊症の原因 年齢因子

10年ほど前、我々が不妊治療を始めた頃と最近で、大きく変わったのが患者さん、女性の年齢が5歳から場合によっては10歳くらい高くなったことです。

何歳まで妊娠出来るか、不妊治療は何歳まで続けるべきか、出来るのか、外来でも日常でも、とても多く聞かれるようになりました。

ほとんどの施設で、様々な治療法のが出された物を概観して、おおよそ35歳を境に妊娠率の低下が見られます。34歳と35歳は大違い、という意味では無く、また、35歳以降、1年毎に徐々に妊娠率が低下するのです。
そしてそれは40歳位でかなり低値になり、また妊娠しても流産率が高くなり、43歳位からはほとんど妊娠が成立せず、高い流産率のため、出産に至る事がほとんどなくなります。

勿論全ての人にそれが当てはまる訳ではありません、と書くと、私は大丈夫だろう、と思ってしまうのが人間心理。私が書いているのは大多数の方ですから、大丈夫だろうと思った方のほとんどもこちらの大多数に含まれる可能性が高いのです。

実はこの記事は、これまで何度も書いては書き直してきたもので、私としてはある意味勇気の要る記事なのです。
しかしこれを書かざるを得ないのは、外来ではお一人おひとりに説明できても、その説明に限界があるためです。是非生殖医療(不妊治療)を受けている方も、これから受けようと考えている方も、今から赤ちゃんが欲しいと思っている方も、その基本的な事柄として理解していただきたいのです。

なぜ年齢により、妊娠率が低下、また流産率が向上するのでしょうか。

なかでも様々な因子があります。例えば、女性の年齢が高くなれば、パートナーの年齢も高くなるでしょう、男性因子も増えます。
このように女性だけの因子ではありませんが、年齢とともに、子宮筋腫や子宮内膜症のような不妊原因となる病気をもつ確率も累積され、やはり残念ですが女性因子の方が大きいと思われます。

タイミング法でも、人工授精でも、高度生殖医療である顕微授精を行っても、また筋腫や内膜症の手術後の成績をみても、この妊娠率がほとんど同様であることから、共通して言えるのは、女性の卵子の因子です。卵巣の機能です。

実際にこれが明らかになったのは、高度生殖医療のおかげです。
それまでも年齢が高くなると妊娠率が低下、流産率が上昇、は一般論として言われてきました。が、どうしてなのか、確証はなかったと思います。

高度生殖医療では、お預かりした卵子を顕微鏡下に観察する事ができます。この観察した所見を元に妊娠率がはじき出されると、どの様な卵子がいわゆる「良好胚」で、また良くない受精卵も分かって来ます。

まだ月経がある、とか排卵があるとかではなく、排卵される卵子が徐々に悪くなって来ます。
多くの患者さんを診てくると、30歳代前半までは毎周期良好胚が得られるのに対し、年齢とともに、良好でない卵子が排卵されてくる様です。

このシリーズでは、何故年齢とともに妊娠率や出産率が低くなるのか、それを解決する方法は、さらに現代の日本社会が包含している問題点を明らかにして行きたいと思います。

・年齢とともに現れる現象
 月経不順
 月経血量の減少
 基礎体温でわかる現象
  排卵日が早くなる(月経周期が短くなる)

  高温期が短くなる、高温期の不正出血
・婦人科の診察でわかる検査所見
 FSH値の上昇
 AMH(抗ミュラー管抗体)値の低下
・年齢因子と不妊症、妊娠率の低下。 〜なぜ妊娠しにくくなるの?〜
 「良い卵が排卵しなくなる」
 妊娠しても流産率が高くなる
・妊娠可能年齢は?
・それでも妊娠するための工夫
 高度生殖医療の試み
 DHEA
 漢方療法
・それでも妊娠を望みますか?
・女性が赤ちゃんを抱ける社会づくり
赤ちゃんを希望する全ての女性が赤ちゃんを授かることのできる社会づくり
全ての女性が子供を産める社会を
不妊症は現代病、そして社会が作り出した。今こそ社会変革を
少子化対策には、抜本的な社会改革、そして意識改革を。
 
以上のようなコンテンツでブログ記事を執筆していきたいと思います。
皆さんからもこのような話を書いて欲しい、と言ったご意見を頂戴できると嬉しく思います。


posted by 桜井明弘 at 21:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 生殖医療(不妊治療)一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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