2009年05月18日

新型インフルエンザ国内流行拡大

成田で水際検査による日本人の初感染が確認され、神戸で国内感染が明らかになったのもつかの間、大阪、神戸で続々と感染者が増えています。ニュースを見るたびにその数が増え、18日現在、96名に達した、かと思いきや、最新のニュースでは130人と報じられています。
さらに潜在的な感染者はすでに1000名を越える、とのコメントもあり、今週中には首都圏を始め全国規模に感染は拡大すると思います。

水際対策は完全ではなく、不顕性感染(症状のない感染)、発症までのウィルスの潜伏期間を考えれば、早晩国内感染が拡大するのは目に見えており、今後は鼠算的に感染者が増えるでしょう。

私が感じるのは、人類が感染したことない、免疫のないウィルスに対して、人々の認識が大変甘いのではないか、ということです。諸外国に比較して、国内の感染が分かってからの感染者の増加が著しく早い気がします。

幸い、今回の新型ウィルスが弱毒性でありましたが、あっという間に流行が拡大した理由のひとつに、この認識の甘さがある気がします。
次なる秋以降の流行では強毒性の新型ウィルスが発生する可能性も示唆されていますが、今回の感染の拡大、流行が次なるウィルスの流行の際に教訓と出来ればいいと思わざるをえません。

仕事などをセーブするわけにも行かないと思いますが、せめて不要不急の外出を避け、マスク着用、外出後の手洗い、うがいをしっかりなさってください。
posted by 桜井明弘 at 14:50| Comment(2) | TrackBack(0) | 医療一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
桜井先生、昨日はオペを執刀していただき、ありがとうございました。おかげさまで順調に回復しております。それにしても、オペを前にして、新型インフルエンザが流行、子供が発熱(インフルエンザではなかった)、看病疲れの私もコンディションは最悪で、もうオペは出来ないのではないかと弱気になっていました。そんな時に、オペの前の受診で桜井先生に「頑張りましょう、いっしょに。」と言っていただけた事がとてもうれしかったです。絶対負けたくないって思いました。オペ当日は安心して先生にお任せできました。桜井先生にオペをしていただいて本当に良かったと思っています。ありがとうございました。ひとまず大きな山を越えたわけですが、新型インフルエンザがいつ関東に出てもおかしくない以上、体調管理には気をつけなければならないと思っています。発熱外来のある病院はともかく、一般の病院は、まだまだ危機意識が低いように思えます。外来対策だけでなく、お見舞いの方が病室に入る時は、手の消毒やマスクの着用など、今まで以上に感染対策に気をつけなければ、新型インフルエンザが病棟で広がる可能性もあると思います。1918年にパンデミックとなったスペイン風邪は最初は弱毒性でしたが強毒性に変わり、5000万人もの人が命を落としています。今の新型インフルエンザも、そうならないという保証はないように思います。
Posted by R.T at 2009年05月20日 21:38
R.Tさん、順調に回復してらっしゃるご様子、安心しました。
R.Tさんにとって大きな治療であった手術が無事に終了し、これから1週間くらい、術後回復の日々ですね。

インフルエンザへの書き込みも有り難う御座います。
残念ながら八王子で渡航歴のある女子高生に発症がみられたそうですね。いよいよ関東へ、と言う感じですね。

全くR.Tさんのお気づきのように、一般的に新型ウィルスへの認識が低く感じます。国による水際対策も終了し、いよいよ国内の流行が本格化しますね。
自分だけ罹らないようにするのは難しいと思いますが、幼い子供達やご老人(抗体のため罹りにくいようですが)、ご病気をされ体調を崩されている方達への感染は阻止したいですね。

R.Tさんも無事に退院されるようお祈りしております。
Posted by 桜井明弘 at 2009年05月20日 22:04
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