2002年から国内各都市を移動しつつ開催され、篤志により献体されたご遺体をプラスティネーションという加工を施し、長期にわたって保存可能、人体の構造を大変分かりやすく展示しているものです。
私の卒業した順天堂大学にも医学部の学生ホールに展示しており、興味深く見ていました。
最近の博物館や動物園など、展示に工夫が凝らされていることが多く、楽しんでいますが、この展示も見やすく分かりやすいので、ぜひ皆さん一度足をお運びください。
私にとって、医学部教育の大きな柱である、解剖学の講義、実習を思い出させる展示でした。
ただひとつ残念なのは、献体されたご遺体に手を合わせる場所、機会がないこと。
医学部で行われた解剖学実習では、ご遺体に手を合わせ、謙虚な気持ちで臨みました。
この展示でも、生前それぞれの人生を送られた皆さんの身体が、余すことなく衆目にさらされている訳ですから、そのお気持ち、人格を尊重することを入場者に知らしめる場を作ってもいいのではないでしょうか。
私たちは会場を出る際、合掌して退出しましたが、そんな姿を他に目にしなかったのが、寂しかったです。
なお、産婦人科クリニック さくらでも、同展の入場割引券を配布しておりますので、お声をかけてください。