お肌のトラブルは、いろいろな原因が複合して起こりますが、男性ホルモン、特にテストステロンが酵素により変化したジヒドロテストステロンは、皮脂腺内でにきびや肌荒れの原因として有名です。
OCを内服することにより、テストステロンの原料、プロゲステロンが、排卵を抑制されるため卵巣からは分泌されなくなります。これによってテストステロン、ジヒドロテストステロンの生合成が低下し、ひいてはお肌のトラブルが改善する、という理論です。
OCにも黄体ホルモンが含まれていますが、この黄体ホルモン、より新しいものが配合されているものほど、世代が新しいもの、と分類されています。
第2世代の「トリキュラー」「アンジュ」「トライディオール」、第3世代の「マーベロン」は、男性ホルモン作用が少ない、とされており、肌荒れトラブルには向いているといえます。
第2回メディカルモール・たまプラーザ健康講座で、ご紹介したいくつかの医学論文から引用しましょう。
「OC服用後、3ヶ月で男性ホルモンの低下が見られる」
3ヶ月ごとに見た、血液中の男性ホルモン、テストステロンと遊離テストステロンの値は、3ヶ月目から明らかに低下し、1年くらいかけて、徐々に低下し続けます。
「OC服用後、3ヶ月で重症なにきびがなくなる」
服用前と比べて、重症度の高いにきびは3ヶ月で消失、軽症の比率が高くなります。
「OC(第3世代)服用後、3ヶ月でにきびが半分以下、6ヶ月で2割弱に」
第3世代OC、マーベロンの服用データです。ただし、OCにより新たににきびが少ないながらも発症することがあります。
「OC服用女性の2割弱ににきび、肌荒れが改善したと自覚がある」
月経が順調になった、避妊効果が高い、月経痛が軽くなった、月経量が少なくなった、などに続いて、OCの利点として挙げられています。
実際に診療室でも肌荒れの改善目的に始めたい、とおっしゃる患者さんもいらっしゃいますし、すでに服用している方に改めてお肌の状態をうかがうと、そういえばよくなったと思う、などと答える方も多く、効果はあると思います。
この副効用目的に始められる前に男性ホルモンを測定し、内服後数周期ごとに比較すると、さらに効果が分かりやすいかもしれません。
左の「カテゴリ」に、このシリーズ記事、「OCの副効用」を加えました。どうぞご利用ください。
記事修正とお詫び
「ルナベル」を発売している日本新薬の医薬品情報提供担当者から、OCの第2世代と第3世代の誤りを指摘していただきました。皆様にお詫びと訂正をお知らせします。

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