2008年08月15日

LHサージ遅延 〜排卵障害・卵巣機能不全〜

排卵が起こるきっかけは、卵巣に卵胞が発育し、下垂体からLHが多く分泌される状態、LHサージが起こることによります。LHの刺激で卵胞がつぶれ、卵子が卵胞から卵管内に取り込まれる、これが排卵です。

排卵障害の中でも、前回の排卵遅延は、卵胞発育が遅い状態。
今回のLHサージ遅延は卵胞が成熟した大きさになっているにもかかわらず、なかなかLHサージが起こらない状態です。

たとえば、自然周期での排卵する卵胞径、卵胞の大きさですが、平均的には20mmとされています。実際に臨床的に見ても大体18mmから22,23mmくらいでしょうか。

ただ、いつも25mmくらいを超えないとLHサージが始まらない、これをLHサージ遅延、としています。尚、このLHサージ遅延は、認知された病名ではありません。
他のさまざまな因子が関与するため、一概には言えませんが、20mmくらいの排卵と、25mmを超えてからの排卵では妊娠率が異なります。

体外受精で得られた卵子を見ると、やはり至適な大きさの卵胞から得られた卵子のほうが受精率が高く、これから考えると、大きくなってしまった卵胞内の卵子は、「過熟」の状態で、受精率が下がってしまう可能性があります。

もちろん、25mmで排卵になっても絶対に妊娠しない、のではなく、相対的に妊娠しにくい可能性がある、という意味です。

数周期LHサージ遅延の状態が確認され、他に不妊因子が無い場合、LHサージ遅延が原因ではないか、と考えますが、治療法は難しくなく、卵胞径が20mmくらいで排卵させるのです。排卵調整に用いるhCG製剤を投与することで可能です。
一方で、排卵自体は起こっているので、妊娠を希望していないうちは、治療の必要がない、ともいえます。


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posted by 桜井明弘 at 23:46| Comment(0) | TrackBack(1) | 卵巣機能不全・排卵障害 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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LHサージ不全
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Tracked: 2008-08-17 22:40
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