2018年02月12日

月経調整について

ブログ記事:月経調整についてのお知らせ 8/4

かつて当院に勤務していたスタッフが、この時期多い診察、「月経調整」について書いてくれましたものを加筆修正します。

試験や旅行、仕事や結婚式など大切な予定と月経が重なってしまう・・・
そんな時にお薬を飲むことによって、月経の時期をずらすことができるということをご存じですよね?

一般的に月経は「中用量ピル」というホルモン剤を飲むことによって、早めたり遅らせたりすることが可能です。
40歳以降の方、肥満の方などには、代替薬「ノアルテン(黄体ホルモン)」の処方に切り替えます。

中用量ピル・・・診察代+必要錠数
ノアルテン・・・診察台+処方料+必要錠数 
↑とコスト書こうと思ったのですが、処方料が不自然なので削除がいいかと・・・
受診のタイミングと月経にあてたくない予定とを考慮して、月経を早めるか遅らせるかを決定します。

・次回の月経の時期を早める場合には、
  今回の月経初日から数えて5日目くらいから内服を開始します。
  そのため、ずらしたくない前周期の月経が始まってすぐの受診が必要です。

・月経を遅らせる場合は、月経が始まる予定日の5日ほど前から内服を開始します。

どちらかと言えば、前者の早める方がお勧めです。
後者は特に月経不順がある方は「月経が始まる予定日の5日前」の予測が難しいためです。

また、どちらの場合も、内服を終えて2〜5日後くらいに出血します。

内服中の注意事項は、毎日同じ時間に飲むことです。

ホルモンの血中濃度を一定に保つために、できるだけ同じ時間に服用してください。
飲み忘れがあると不正出血が起きたり、月経調整がうまくいかなくなる恐れがあります。

「中容量ピル」の副作用としては、吐き気やむくみなどが出ることがあります。
そのため、夕食後や寝る前などの服用をおすすめしています。
また、妊娠の可能性のある方にはピルの処方はできません。
(2013年8月11日補筆)
当院では原則40歳以降の月経調整をお断りしています。詳しくはこちらの記事をお読み下さい。
※別紙こちらの記事参照

(2014年8月21日補筆)
最近よくあるご質問などをまとめました。

・調整したい日程の数ヶ月前の早すぎる受診、特に月経が不順な方は、次の月経予測が出来ないこともあり、処方できないことがあります。
例えば、10月の月経をずらしたい場合、9月の月経が来てから受診して頂いて結構です。

・ピルの処方に、受診をしない、あるいは通信販売を希望される方がいらっしゃいますが、ピルは医薬品であるため、受診しない患者さんへの処方は出来かねます。
中にはピルを服用できない方もおられ、産婦人科の医療機関ではそういった項目もチェックしています。
上にも書いた、40歳以降の方でリスクが高まる血栓症などがそれに当たります。
通信販売を行っているところもあるかかもしれませんが、ピルはあくまでも医薬品で、サプリメントや薬局で販売されるOTC薬とは異なることを知って欲しいと思います。
尚、医療機関はサプリメントを扱うことが認められていますが、サプリメントも通信販売することは出来ません。

(2014年9月10日補筆)
・「低用量ピル(OC/LEP)」は、月経調整には向いていません。基本的に中用量ピルを服用して頂きますが、マーベロンやルナベル、ヤーズ、ファボワール、フリウェルなど、一相性の低用量ピルを現在服用している方たちは、内服方法の工夫がありますので、診察室で相談して下さい。

(補筆修正:2014年11月15日)
(補筆修正:2015年8月4日)


posted by 桜井明弘 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 診療のご案内 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする