4月12日から15日、横浜で日本産科婦人科学会の第60回学術講演会が行われました。
ディナゲスト発売から初めての学会だったため、ディナゲストの話題もありました。
発売元の持田製薬から紹介されている治療効果について、補足したいと思います。
128名の卵巣チョコレートのう胞のある患者さんに24週間(6ヶ月間)投与したデータがあり、月経時以外の各種疼痛症状(下腹痛、腰痛、排便痛、性交痛、内診時疼痛)の改善率が、「著明改善」「改善」をあわせて78.1%にも上ったそうです。
またチョコレートのう胞の縮小度も、「著明縮小」「縮小」をあわせて83.5%とも。
期待していたよりも効果は高そうな印象です。
また気になる治療後の月経回復ですが、約1ヶ月で排卵周期が戻り月経が回復するようです。
数名の方が、産婦人科クリニック さくらで既にディナゲスト治療を行っていますが、内膜症が重く、OCの消退出血(月経として自覚される出血)でさえあまりに重いため、痛くなければ不正出血のほうがよい、とディナゲストを選択された患者さんや、内膜症の再発を繰り返し、以前に行った偽閉経療法の副作用がつらいため、選択された患者さんなどがいらっしゃいます。
今後、処方する患者さんが増えてくると、さまざまな理由で選択する方がいらっしゃると思います。
産婦人科クリニック さくら スタッフブログ、開業1周年に頂いた素敵なプレゼントをご紹介しています。とっても不思議な面白いものです。
2008年04月27日
ゴールデンウィーク中の診療のご案内
最近お問い合わせいただくことが多い、ゴールデンウィーク中の診療ですが、産婦人科クリニック さくらでは、カレンダーどおりの休診をとらせていただきます。
4/29(昭和の日)、5/3(憲法記念日)、5/4(日曜日・みどりの日)、5/5(こどもの日)、5/6(振り替え休日)は休診いたします。
このため、体外受精など、高度生殖医療の排卵誘発など、調整を始めております。また、手術などの処置も調整しておりますので、お気軽に担当医、スタッフにお問い合わせください。
なお、さくらトリートメントは、4/30(水)、5/1(木)の両日、お休みをさせていただきます。ご容赦下さい。5/7(水)より平常どおり営業いたします。
4/29(昭和の日)、5/3(憲法記念日)、5/4(日曜日・みどりの日)、5/5(こどもの日)、5/6(振り替え休日)は休診いたします。
このため、体外受精など、高度生殖医療の排卵誘発など、調整を始めております。また、手術などの処置も調整しておりますので、お気軽に担当医、スタッフにお問い合わせください。
なお、さくらトリートメントは、4/30(水)、5/1(木)の両日、お休みをさせていただきます。ご容赦下さい。5/7(水)より平常どおり営業いたします。
2008年04月22日
インフルエンザ 散発的な流行
今シーズンは、インフルエンザの大流行は見られませんでしたね。これもワクチン接種率の向上によるものか、と思います。喜ばしい予想外ですが、今年は流行るかな、と思ったのは、タミフルが問題視されているため、インフルエンザ患者さんにタミフルやリレンザの投薬が著しく低下していると思われ、影響としてインフルエンザウィルスを有している期間が長い、ひいては感染源となる機会が多くなる、と思われたからです。
今年は寒かったにもかかわらず、インフルエンザはおろか、一般的な感冒、上気道炎や胃腸炎症状を有する例年一定期間大流行するものもほとんど見られず、ほっとしていましたが、ここに来て、インフルエンザの散発的な流行を耳にします。
既に流行期は過ぎているものの、まだまだ注意が必要なようです。とにかく人ごみへの外出をなるべく控え、帰ったらうがい、手洗い。これしかないと思います。
今年は寒かったにもかかわらず、インフルエンザはおろか、一般的な感冒、上気道炎や胃腸炎症状を有する例年一定期間大流行するものもほとんど見られず、ほっとしていましたが、ここに来て、インフルエンザの散発的な流行を耳にします。
既に流行期は過ぎているものの、まだまだ注意が必要なようです。とにかく人ごみへの外出をなるべく控え、帰ったらうがい、手洗い。これしかないと思います。
タグ:インフルエンザ
2008年04月21日
鎮痛剤 〜子宮内膜症の治療法〜
子宮内膜症における鎮痛剤の効果、単に月経痛などの症状緩和と思われていますが、一部の鎮痛剤の中には内膜症に対する治療効果の可能性が示唆されているものがあります。
鎮痛剤は様々な分類がありますが、NSAIDs(非ステロイド系消炎鎮痛剤)の中に「COX-2阻害剤」と分類される薬がいくつかあります。
COX-2阻害剤阻害剤は、NSAIDsにみられる胃粘膜障害が軽度で、鎮痛剤の中で注目される薬剤ですが、近年、子宮体がん発生予防に効果があるのではないか、すなわち子宮内膜に対する直接作用が期待出来、これを拡大適応すれば内膜症に直接作用があるのではないか、と考えられ始めました。
勿論、まだEBMが得られているわけではありませんが、子宮内膜症を抱えてらっしゃる患者さんの鎮痛剤の選択の一つになるかもしれません。
このCOX-2阻害剤阻害剤、国内でも臨床的に使用ができます。
一つ難点は、鎮痛効果が他のNSAIDsに比べて弱いと感じられるところです。弱いとはいえ、この薬によって月経痛が緩和される方も多いので、上に書いたように選択肢の一つとして提示することもあります。
これまで書いてきた内膜症治療、そして子宮内膜症シリーズ、そろそろ「大団円」を迎えようとしていますが、読んでいただいた皆さんは感じられていると思います。様々な治療がある中で、ベストな治療は、人それぞれ、また治療してみないと分からないところがあります。今後もEBMに基づき、また患者さんのライフスタイルや症状、そして内膜症の状態をよく把握しながら、治療法を提示して行きたいと思います。
・さくらトリートメントの竹本さんのブログ、「リフレクソロジーは怖くない!」は、リフレクソロジーの基本的なことについて詳しく書かれています。
鎮痛剤は様々な分類がありますが、NSAIDs(非ステロイド系消炎鎮痛剤)の中に「COX-2阻害剤」と分類される薬がいくつかあります。
COX-2阻害剤阻害剤は、NSAIDsにみられる胃粘膜障害が軽度で、鎮痛剤の中で注目される薬剤ですが、近年、子宮体がん発生予防に効果があるのではないか、すなわち子宮内膜に対する直接作用が期待出来、これを拡大適応すれば内膜症に直接作用があるのではないか、と考えられ始めました。
勿論、まだEBMが得られているわけではありませんが、子宮内膜症を抱えてらっしゃる患者さんの鎮痛剤の選択の一つになるかもしれません。
このCOX-2阻害剤阻害剤、国内でも臨床的に使用ができます。
一つ難点は、鎮痛効果が他のNSAIDsに比べて弱いと感じられるところです。弱いとはいえ、この薬によって月経痛が緩和される方も多いので、上に書いたように選択肢の一つとして提示することもあります。
これまで書いてきた内膜症治療、そして子宮内膜症シリーズ、そろそろ「大団円」を迎えようとしていますが、読んでいただいた皆さんは感じられていると思います。様々な治療がある中で、ベストな治療は、人それぞれ、また治療してみないと分からないところがあります。今後もEBMに基づき、また患者さんのライフスタイルや症状、そして内膜症の状態をよく把握しながら、治療法を提示して行きたいと思います。
・さくらトリートメントの竹本さんのブログ、「リフレクソロジーは怖くない!」は、リフレクソロジーの基本的なことについて詳しく書かれています。
2008年04月19日
漢方療法 〜子宮内膜症の治療法〜
子宮内膜症によく使われる漢方薬に「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」があります。
当帰芍薬散は、主に虚証、どちらかと言うと痩せ型の方に使われる処方で、内膜症をはじめ、婦人科疾患には様々な効果があるとされています。月経困難症やPMS(月経前症候群)、不妊症、妊娠中の流早産予防などです。骨盤内の血流改善効果と考えられています。
その効用の中に子宮内膜症もあるため、実際に処方されたり内服中の方も多いのではないでしょうか。
漢方療法を行われている患者さんの中には、大変効果がある、内服してよかった、と実感されている方もあると思いますが、反対に漢方療法、全く効かなかった、と相談にみえる方も大変多いです。
漢方療法自体、効果発現までに1〜2週間の時間が必要で、効果判定には最低1ヶ月継続しなければなりません。
一方、EBMの観点からは、子宮内膜症に対する漢方療法は、それ自体にほとんど治療効果は証明されず、例えば子宮内膜症の主症状である月経困難症の改善効果はあるかもしれません。漢方療法は他の薬物療法などをサポートする治療で、他の治療と併用するものと位置づけることができるかもしれません。
他に内膜症では、「偽閉経療法の工夫 〜継続のための副作用対策〜」でも述べたように、偽閉経療法の副作用軽減の目的に「桂枝伏ュ丸(けいしぶくりょうがん)」を用いることもあります。
これら当帰芍薬散と桂枝伏ュ丸とともに婦人科3大漢方と称される加味逍遙散(かみしょうようさん)を用いる場合もあり、漢方の効果は証、体質にも左右されるため、ご自身にあったものを探し、試してみる必要があります。
産婦人科クリニック さくらでも漢方療法を行っている多くの患者さんがいらっしゃいます。お一人お一人に適した治療法を提示して行きたいと思います。
さくらトリートメントを担当している竹本昌栄さんのブログや、このブログで紹介しました、竹本昌栄さん、橘誠子さんによる「アロマテラピー講習会」、参加申し込み有難うございます。
お申し込み、まだの方は、上のページから入って、どうぞ御連絡いただきたいと思います。
当帰芍薬散は、主に虚証、どちらかと言うと痩せ型の方に使われる処方で、内膜症をはじめ、婦人科疾患には様々な効果があるとされています。月経困難症やPMS(月経前症候群)、不妊症、妊娠中の流早産予防などです。骨盤内の血流改善効果と考えられています。
その効用の中に子宮内膜症もあるため、実際に処方されたり内服中の方も多いのではないでしょうか。
漢方療法を行われている患者さんの中には、大変効果がある、内服してよかった、と実感されている方もあると思いますが、反対に漢方療法、全く効かなかった、と相談にみえる方も大変多いです。
漢方療法自体、効果発現までに1〜2週間の時間が必要で、効果判定には最低1ヶ月継続しなければなりません。
一方、EBMの観点からは、子宮内膜症に対する漢方療法は、それ自体にほとんど治療効果は証明されず、例えば子宮内膜症の主症状である月経困難症の改善効果はあるかもしれません。漢方療法は他の薬物療法などをサポートする治療で、他の治療と併用するものと位置づけることができるかもしれません。
他に内膜症では、「偽閉経療法の工夫 〜継続のための副作用対策〜」でも述べたように、偽閉経療法の副作用軽減の目的に「桂枝伏ュ丸(けいしぶくりょうがん)」を用いることもあります。
これら当帰芍薬散と桂枝伏ュ丸とともに婦人科3大漢方と称される加味逍遙散(かみしょうようさん)を用いる場合もあり、漢方の効果は証、体質にも左右されるため、ご自身にあったものを探し、試してみる必要があります。
産婦人科クリニック さくらでも漢方療法を行っている多くの患者さんがいらっしゃいます。お一人お一人に適した治療法を提示して行きたいと思います。
さくらトリートメントを担当している竹本昌栄さんのブログや、このブログで紹介しました、竹本昌栄さん、橘誠子さんによる「アロマテラピー講習会」、参加申し込み有難うございます。
お申し込み、まだの方は、上のページから入って、どうぞ御連絡いただきたいと思います。
2008年04月17日
子宮内膜症治療の保険適応低用量ピル、「ルナベル」が承認されました。
昨日「ルナベル」が厚生労働省から承認されました。
OCの子宮内膜症治療効果について触れましたが、これまでOCは避妊目的に承認されていたので保険適応外でしたが、今回承認された「ルナベル」は保険適応され、「子宮内膜症による月経困難症」が適応となりました。
内膜症があって生理痛と闘ってきた患者さんにとっては福音となると思います。
「ルナベル」は、「オーソM」と同じ成分で、一相性のOCです。
薬価は未定なので、患者さんの負担額がどれくらいになるか、明らかではありませんが、適応となる患者さんはきっと多く、話題になることと思います。
(2008年6月6日補筆)
「ルナベル」の薬価が決定されました。実際の発売、処方が可能になるのも近日中だそうです。
この記事へのリンクをアップしました。
・子宮内膜症 〜子宮内膜症って? 今後の記事のご案内〜
・さくらトリートメントの竹本さんのブログ、女性の皆さんの多くの悩みの一つである、「フットケア・その2」について書かれています。
・産婦人科クリニック さくら スタッフブログ、子宮がん検診の結果の見方を一部修正しました。あわせてご覧下さい。
OCの子宮内膜症治療効果について触れましたが、これまでOCは避妊目的に承認されていたので保険適応外でしたが、今回承認された「ルナベル」は保険適応され、「子宮内膜症による月経困難症」が適応となりました。
内膜症があって生理痛と闘ってきた患者さんにとっては福音となると思います。
「ルナベル」は、「オーソM」と同じ成分で、一相性のOCです。
薬価は未定なので、患者さんの負担額がどれくらいになるか、明らかではありませんが、適応となる患者さんはきっと多く、話題になることと思います。
(2008年6月6日補筆)
「ルナベル」の薬価が決定されました。実際の発売、処方が可能になるのも近日中だそうです。
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・子宮内膜症 〜子宮内膜症って? 今後の記事のご案内〜
・さくらトリートメントの竹本さんのブログ、女性の皆さんの多くの悩みの一つである、「フットケア・その2」について書かれています。
・産婦人科クリニック さくら スタッフブログ、子宮がん検診の結果の見方を一部修正しました。あわせてご覧下さい。
2008年04月15日
OC(低用量ピル) 〜子宮内膜症の治療法〜
ご好評頂いている、この子宮内膜症シリーズも、いよいよ佳境に入ってきました。
現在の産婦人科診療において、非常に大きなウェイトを占めるOC、今さら低用量ピル、と説明しなくてもいいくらい、OCは市民権を得ています。
ここでは、子宮内膜症治療に対する効果を中心にお話をさせていただきます。
OCが登場する前には、内膜症の治療法、手術療法と薬物療法がある中で、非常に薬物療法の選択肢が少なかったと思います。
偽閉経療法は、薬効は大きいですが、その副作用、更年期様障害に対する抵抗が無いとは言えません。また、無月経や月経不順に対する治療薬、中用量ピルも内膜症に対する治療効果がない、とはいえませんが、OCは中用量に比べて断然エストロゲンレベルを下げることが可能です。
このため月経痛の軽減に寄与するだけでなく、内膜症そのものに対する治療効果を有しています。
現在では内膜症の第1選択薬、と言っても過言では無いとさえ言えます。
OCはもともと避妊目的に開発されたピル。避妊目的だからなるべく副作用を減らすため、最低限のエストロゲンで最大の効果を、と言う概念で開発されました。さまざまな主作用(避妊)以外の効果、これを副効用、と呼びますが、この副効用が大変大きく、OCの評価が飛躍的に向上しました。
主な副効用を列挙します。
・ 月経痛
・ PMS(月経前症候群)
・ 排卵痛
・ 不正出血、月経不順
・ 過多月経
・ にきび、肌荒れ
・ 子宮内膜症(子宮腺筋症も含む)
・ 子宮筋腫
・ 卵巣がん、子宮体がん
・ 良性乳房疾患
など
産婦人科クリニック さくらでも主作用のみを目的とする方の比率が少なくなり、副効用を第一目的に内服している方がどんどん増えています。
さて、内膜症に対するOCの効用、科学的に根拠のある治療法なのでしょうか。我々医師は、従来の経験のみに頼った治療を行う時代は過去のものとなり、常に治療や検査の意義について科学的な根拠を求める必要があります。医学論文はこういった根拠となりえますが、一つ一つの論文をあたっても、この著者は効果あり、この著者は効果なし、と結論していることが、内膜症に限らず多々あります。この場合、多くの文献データを統計学的に処理したものがあり、その代表であり権威であるCochrane Libraryはよく引用されます。最近調べなおしたところ、数年ほど前から、結論はさほど変わりがないようですが、かいつまんで列挙すると、
・「内膜症による月経困難に対してはOCは偽閉経療法より劣る」
・「OC、偽閉経療法ともに副作用がある」
・「このため、第一選択としてOCが勧められる」
・「腹腔鏡下手術は内膜症第3期までの疼痛改善に効果があるが、4期では再発率が高いため、OCが勧められる」
また米国のNIHでもOCの内服が推奨されていますが、様々な裏事情もあります。NIHは医学治療の標準化を目指すため、国際的に信頼度は高いのですが、どうしても製薬会社などの意向を汲むことが多く、米国社会にありがちな事情から標準的治療が作成されることもあるようです、OCも同じかどうかは分かりませんが。
さて、OCはなぜ内膜症に対する治療効果を有しているのでしょうか。
OCはその名の通り、含有される女性ホルモン、特にエストロゲンがまさに低用量。とはいえ、エストロゲンを飲むのだから、内膜症には悪影響ではないか、とは誰もが抱く疑問です。内因性(自分の卵巣から出る、の意味)のエストロゲンと相まって、本来よりも高いエストロゲン状態になってやはり内膜症が悪くなるのでは? こういったご質問も良く受けます。
理論的には、外因性(OC)のエストロゲンを服用すると排卵が抑制され、卵巣からのエストロゲン分泌が低下します、ほとんど無い状態まで。要するに血液中はOCのみによる低いエストロゲンレベルが維持されるので、内膜症には治療効果もある、と言う理論が成り立つのです。
私も以前はOCの効果に懐疑的でした。OCは内膜症の治療ではなく、内膜症による月経困難症に対する治療、と位置づけられるべきと考えていました。子宮腺筋症はほとんどの方で小さくなり、効果が実感されますが、治療を終えると残念ながらすぐに元の大きさに戻ります。
一方で、内膜症、特に日常の診療で超音波などで治療経過をみやすい卵巣チョコレートのう胞ですが、これまた驚く程よくなる患者さんがいらっしゃいます。数cmのチョコレートのう胞ですと、ほとんど超音波で見えなくなってしまうほど軽くなる方、実際に手術でごく小さな病変に縮小した方もありました。反対にOC服用中にチョコレートのう胞が大きくなる方も時に見られまし、なかなか小さくならない方もいらっしゃいます。
内膜症の病気の進行を決定付けるのは、エストロゲンだけでなく、内膜症病変の活動性にも左右されると感じます。それでも偽閉経療法のように徹底的にエストロゲンを抑えると、内膜症の進行を止めることができます。
OCが偽閉経療法に比べて治療として行いやすいのは、治療効果や副作用の点だけではありません。偽閉経療法の治療期間が、薬物療法として行われる場合、6ヶ月間、と決められているのに対して、OCはすぐに止める、とか、妊娠を希望するまで続ける、といった選択ができます。
内膜症の手術はしたくない、またはするほどひどくないが今すぐの妊娠は希望していない、という場合、進行を抑え、できれば内膜症をよくする、服用中の月経痛を軽くする、という目的にOCを開始、という使い方は現代の女性のライフスタイルによくあった使い方だと思います。
Reproductive Rights、という概念がよく提唱されるようになりました。Reproduction、は「再生」、つまり妊娠、出産をすること、Rightsは「権利」ですね。女性が妊娠、出産する、子育てをすることを自らの意思で決定し、調節できる、という概念です。
OCはまさにこのReproductive Rightsによくあった治療方法だと感じます。
さて、OCの副作用について触れましょう。
様々な副作用のうち、最も頻度が高く、ご自身にも自覚されるのが内服した後の吐き気です。時に胃痛を感じる方もありますが、中用量ピルでみられる頻度、重さではありません。軽く、また内服していると徐々になくなってくることが多いです。
ほか、自覚症状としてむくみを感じる方もありますが、言われているほど多くはないと感じます。
副作用といえませんが、不正出血がみられることも。エストロゲン値が低すぎると子宮内膜が支えきれなくなり不正出血を起こします。OCは、ぎりぎり不正出血を起こさない程度にエストロゲンを低容量にしたものですが、患者さんによっては起こってしまう場合があり、その場合は異なるOCに変更をお勧めしています。
以上は自覚症状、他に高く症状として、最も重症なものは血液凝固傾向と肝障害です。
血液は血管内ではさらさらと流れていますが、怪我をしたり、手術を受けて血管が傷害されるとその障害部分では血液が固まり、止血の働きをします。これが血液凝固です。OCに含まれるエストロゲンは血液を凝固傾向に働かせることがあり、血管内で凝固すると「血栓」を形成します。血栓が血管内に詰まる、下肢深部静脈血栓や、一番恐ろしいのは肺血栓・塞栓症です。
血栓症の既往のある方や、血液検査で凝固傾向が強い方はOCは禁忌となります。また統計的に「35歳以上で喫煙している」方は血栓のリスクが高く、基本的にはOCの内服が勧められません。
「肝障害」はどんな薬物療法でも起こりうる副作用ですが、エストロゲンやプロゲステロンの製剤は少し頻度が高いです。といっても起こる頻度は低く、定期的に血液検査で肝機能を見ていれば心配は要りません。
内服の方法はとても簡単です。どの製剤も1日1錠、忘れずに内服すればいいようにできています。
よく21日製剤と28日製剤はどう違うのか、という質問も頂きますが、もともとOCは21日間内服して7日間休薬、その休薬期間に消褪出血があります。内服しないこの7日間の休薬期間を忘れないようにするため、28日製剤には薬の入っていない偽薬(プラセボ)が7日分入っているだけで、この薬はカウント用なので飲んでも、毎日一つずつ捨ててしまっても構いません。
価格は処方する病医院、薬局によって異なります。自費診療のためです。
産婦人科クリニック さくらでは、1シート(1か月分)トリキュラー28が2000円、マーベロン28が2200円です。また来院・処方時に1000円の診察費がかかります。
(2008年6月6日補筆)
子宮内膜症治療の保険適応低用量ピル「ルナベル」が製造承認・薬価決定されました。これまで自費処方のみであったOCを、子宮内膜症の月経困難症と闘ってきた皆さんの福音となることを願っています。
・さくらトリートメントの竹本さんのブログ、女性の皆さんの多くの悩みの一つである、「フットケア」について書かれています。
・産婦人科クリニック さくら スタッフブログでは、子宮がん検診の結果の見方をアップしています。あわせてご覧下さい。
現在の産婦人科診療において、非常に大きなウェイトを占めるOC、今さら低用量ピル、と説明しなくてもいいくらい、OCは市民権を得ています。
ここでは、子宮内膜症治療に対する効果を中心にお話をさせていただきます。
OCが登場する前には、内膜症の治療法、手術療法と薬物療法がある中で、非常に薬物療法の選択肢が少なかったと思います。
偽閉経療法は、薬効は大きいですが、その副作用、更年期様障害に対する抵抗が無いとは言えません。また、無月経や月経不順に対する治療薬、中用量ピルも内膜症に対する治療効果がない、とはいえませんが、OCは中用量に比べて断然エストロゲンレベルを下げることが可能です。
このため月経痛の軽減に寄与するだけでなく、内膜症そのものに対する治療効果を有しています。
現在では内膜症の第1選択薬、と言っても過言では無いとさえ言えます。
OCはもともと避妊目的に開発されたピル。避妊目的だからなるべく副作用を減らすため、最低限のエストロゲンで最大の効果を、と言う概念で開発されました。さまざまな主作用(避妊)以外の効果、これを副効用、と呼びますが、この副効用が大変大きく、OCの評価が飛躍的に向上しました。
主な副効用を列挙します。
・ 月経痛
・ PMS(月経前症候群)
・ 排卵痛
・ 不正出血、月経不順
・ 過多月経
・ にきび、肌荒れ
・ 子宮内膜症(子宮腺筋症も含む)
・ 子宮筋腫
・ 卵巣がん、子宮体がん
・ 良性乳房疾患
など
産婦人科クリニック さくらでも主作用のみを目的とする方の比率が少なくなり、副効用を第一目的に内服している方がどんどん増えています。
さて、内膜症に対するOCの効用、科学的に根拠のある治療法なのでしょうか。我々医師は、従来の経験のみに頼った治療を行う時代は過去のものとなり、常に治療や検査の意義について科学的な根拠を求める必要があります。医学論文はこういった根拠となりえますが、一つ一つの論文をあたっても、この著者は効果あり、この著者は効果なし、と結論していることが、内膜症に限らず多々あります。この場合、多くの文献データを統計学的に処理したものがあり、その代表であり権威であるCochrane Libraryはよく引用されます。最近調べなおしたところ、数年ほど前から、結論はさほど変わりがないようですが、かいつまんで列挙すると、
・「内膜症による月経困難に対してはOCは偽閉経療法より劣る」
・「OC、偽閉経療法ともに副作用がある」
・「このため、第一選択としてOCが勧められる」
・「腹腔鏡下手術は内膜症第3期までの疼痛改善に効果があるが、4期では再発率が高いため、OCが勧められる」
また米国のNIHでもOCの内服が推奨されていますが、様々な裏事情もあります。NIHは医学治療の標準化を目指すため、国際的に信頼度は高いのですが、どうしても製薬会社などの意向を汲むことが多く、米国社会にありがちな事情から標準的治療が作成されることもあるようです、OCも同じかどうかは分かりませんが。
さて、OCはなぜ内膜症に対する治療効果を有しているのでしょうか。
OCはその名の通り、含有される女性ホルモン、特にエストロゲンがまさに低用量。とはいえ、エストロゲンを飲むのだから、内膜症には悪影響ではないか、とは誰もが抱く疑問です。内因性(自分の卵巣から出る、の意味)のエストロゲンと相まって、本来よりも高いエストロゲン状態になってやはり内膜症が悪くなるのでは? こういったご質問も良く受けます。
理論的には、外因性(OC)のエストロゲンを服用すると排卵が抑制され、卵巣からのエストロゲン分泌が低下します、ほとんど無い状態まで。要するに血液中はOCのみによる低いエストロゲンレベルが維持されるので、内膜症には治療効果もある、と言う理論が成り立つのです。
私も以前はOCの効果に懐疑的でした。OCは内膜症の治療ではなく、内膜症による月経困難症に対する治療、と位置づけられるべきと考えていました。子宮腺筋症はほとんどの方で小さくなり、効果が実感されますが、治療を終えると残念ながらすぐに元の大きさに戻ります。
一方で、内膜症、特に日常の診療で超音波などで治療経過をみやすい卵巣チョコレートのう胞ですが、これまた驚く程よくなる患者さんがいらっしゃいます。数cmのチョコレートのう胞ですと、ほとんど超音波で見えなくなってしまうほど軽くなる方、実際に手術でごく小さな病変に縮小した方もありました。反対にOC服用中にチョコレートのう胞が大きくなる方も時に見られまし、なかなか小さくならない方もいらっしゃいます。
内膜症の病気の進行を決定付けるのは、エストロゲンだけでなく、内膜症病変の活動性にも左右されると感じます。それでも偽閉経療法のように徹底的にエストロゲンを抑えると、内膜症の進行を止めることができます。
OCが偽閉経療法に比べて治療として行いやすいのは、治療効果や副作用の点だけではありません。偽閉経療法の治療期間が、薬物療法として行われる場合、6ヶ月間、と決められているのに対して、OCはすぐに止める、とか、妊娠を希望するまで続ける、といった選択ができます。
内膜症の手術はしたくない、またはするほどひどくないが今すぐの妊娠は希望していない、という場合、進行を抑え、できれば内膜症をよくする、服用中の月経痛を軽くする、という目的にOCを開始、という使い方は現代の女性のライフスタイルによくあった使い方だと思います。
Reproductive Rights、という概念がよく提唱されるようになりました。Reproduction、は「再生」、つまり妊娠、出産をすること、Rightsは「権利」ですね。女性が妊娠、出産する、子育てをすることを自らの意思で決定し、調節できる、という概念です。
OCはまさにこのReproductive Rightsによくあった治療方法だと感じます。
さて、OCの副作用について触れましょう。
様々な副作用のうち、最も頻度が高く、ご自身にも自覚されるのが内服した後の吐き気です。時に胃痛を感じる方もありますが、中用量ピルでみられる頻度、重さではありません。軽く、また内服していると徐々になくなってくることが多いです。
ほか、自覚症状としてむくみを感じる方もありますが、言われているほど多くはないと感じます。
副作用といえませんが、不正出血がみられることも。エストロゲン値が低すぎると子宮内膜が支えきれなくなり不正出血を起こします。OCは、ぎりぎり不正出血を起こさない程度にエストロゲンを低容量にしたものですが、患者さんによっては起こってしまう場合があり、その場合は異なるOCに変更をお勧めしています。
以上は自覚症状、他に高く症状として、最も重症なものは血液凝固傾向と肝障害です。
血液は血管内ではさらさらと流れていますが、怪我をしたり、手術を受けて血管が傷害されるとその障害部分では血液が固まり、止血の働きをします。これが血液凝固です。OCに含まれるエストロゲンは血液を凝固傾向に働かせることがあり、血管内で凝固すると「血栓」を形成します。血栓が血管内に詰まる、下肢深部静脈血栓や、一番恐ろしいのは肺血栓・塞栓症です。
血栓症の既往のある方や、血液検査で凝固傾向が強い方はOCは禁忌となります。また統計的に「35歳以上で喫煙している」方は血栓のリスクが高く、基本的にはOCの内服が勧められません。
「肝障害」はどんな薬物療法でも起こりうる副作用ですが、エストロゲンやプロゲステロンの製剤は少し頻度が高いです。といっても起こる頻度は低く、定期的に血液検査で肝機能を見ていれば心配は要りません。
内服の方法はとても簡単です。どの製剤も1日1錠、忘れずに内服すればいいようにできています。
よく21日製剤と28日製剤はどう違うのか、という質問も頂きますが、もともとOCは21日間内服して7日間休薬、その休薬期間に消褪出血があります。内服しないこの7日間の休薬期間を忘れないようにするため、28日製剤には薬の入っていない偽薬(プラセボ)が7日分入っているだけで、この薬はカウント用なので飲んでも、毎日一つずつ捨ててしまっても構いません。
価格は処方する病医院、薬局によって異なります。自費診療のためです。
産婦人科クリニック さくらでは、1シート(1か月分)トリキュラー28が2000円、マーベロン28が2200円です。また来院・処方時に1000円の診察費がかかります。
(2008年6月6日補筆)
子宮内膜症治療の保険適応低用量ピル「ルナベル」が製造承認・薬価決定されました。これまで自費処方のみであったOCを、子宮内膜症の月経困難症と闘ってきた皆さんの福音となることを願っています。
・さくらトリートメントの竹本さんのブログ、女性の皆さんの多くの悩みの一つである、「フットケア」について書かれています。
・産婦人科クリニック さくら スタッフブログでは、子宮がん検診の結果の見方をアップしています。あわせてご覧下さい。
2008年04月13日
アロマテラピー無料講習会のお知らせ
さくらトリートメントを担当している竹本昌栄さんのブログや、産婦人科クリニック さくらの待合室で掲示・配布しておりますように、竹本昌栄さん、橘誠子さんによる「アロマテラピー講習会」を行います。
産婦人科クリニック さくらでは、開業前からアロマによる癒しの効果に注目し、待合室でもお楽しみいただいていると思います。
さくらトリートメントはリフレクソロジーですが、アロマテラピーの要素を効果的に取り入れています。待合室のアロマもお二人に相談しながら調合してもらっています。
お二人のアロマに対する造詣は大変深く、トリートメントを受けながらアロマの相談されている方も多いようです。
今回アロマテラピー講習会と銘打ち、お二人にアロマテラピーの初歩を講習していただきます。
スタッフも参加する予定ですので、お気軽にいらして下さい。
日 時 : 5月13日(火) 14時30分 〜 16時
場 所 : 産婦人科クリニックさくら 待合室
(東急田園都市線 たまプラーザ駅 徒歩2分)
講 師 : さくらトリートメント 竹 本 昌 栄
橘 誠 子
持ち物 : 筆記用具
講習料 : 無 料
お申し込み方法 :
●さくらトリートメント 電話 080−5089-0186
メール sacra.tamaplaza@ezweb.ne.jp
(右下のQRコードも御利用になれます)
●産婦人科クリニックさくら 受付
産婦人科クリニック さくら スタッフブログにコメントを頂きました。スタッフ一同喜びと、これから頑張らなくては、と言う意気込みを新たにしました。
どうぞ忌憚ない御意見、コメントを頂きたいと思います。
産婦人科クリニック さくらでは、開業前からアロマによる癒しの効果に注目し、待合室でもお楽しみいただいていると思います。
さくらトリートメントはリフレクソロジーですが、アロマテラピーの要素を効果的に取り入れています。待合室のアロマもお二人に相談しながら調合してもらっています。
お二人のアロマに対する造詣は大変深く、トリートメントを受けながらアロマの相談されている方も多いようです。
今回アロマテラピー講習会と銘打ち、お二人にアロマテラピーの初歩を講習していただきます。
スタッフも参加する予定ですので、お気軽にいらして下さい。
日 時 : 5月13日(火) 14時30分 〜 16時
場 所 : 産婦人科クリニックさくら 待合室
(東急田園都市線 たまプラーザ駅 徒歩2分)
講 師 : さくらトリートメント 竹 本 昌 栄
橘 誠 子
持ち物 : 筆記用具
講習料 : 無 料
お申し込み方法 :
●さくらトリートメント 電話 080−5089-0186
メール sacra.tamaplaza@ezweb.ne.jp
(右下のQRコードも御利用になれます)
●産婦人科クリニックさくら 受付
産婦人科クリニック さくら スタッフブログにコメントを頂きました。スタッフ一同喜びと、これから頑張らなくては、と言う意気込みを新たにしました。
どうぞ忌憚ない御意見、コメントを頂きたいと思います。
2008年04月11日
トップーページの更新と記事検索機能
既にお気づきかと思いますが、産婦人科クリニック さくら スタッフブログの開設に伴い、右の欄にリンク集を付けました。
さくらのHPと、スタッフブログ、さくらトリートメントを担当している竹本昌栄さんのブログがリンクされています。
またトップに掲げているブログの紹介文も、クリニックが2年目に入ったため更新しました。
ブログの機能もどんどん向上しており、トップに画像を貼り付けようと今考えています。
右のリンク集の下にある記事検索機能、お使いになられてますか?
このブログも総記事数250を超え、私自身、「あの記事いつ書いたか?」「どういう表現していたか?」など分からなくなっており、結構愛用しています。
このブログと同じ、シーサーブログを使われている方、いらっしゃいますか?
検索機能にいつの間にか「Yahoo!」検索がついた、と思ったら、デフォルトが「Yahoo!」検索になっていました。
当ブログではデフォルトをこのブログ内に変更しましたが、新しい機能がつく際にはシーサーから事前に連絡が欲しいものです。
シーサーブログを使われている方で、お困りの方は、簡単にデフォルトを変更できる方法を見つけましたので、ごらん頂きたいと思います。
2年目に入ってブログやHP、院内でお配りしているパンフレットなどの内容を見直しています。よりよい情報提供をしていきたいと思っておりますが、皆さんのご意見を頂けると幸いです。今後ともよろしくお願いします。
さくらトリートメントの竹本さんのブログ、産婦人科クリニック さくらで行われるアロマテラピー講習会を紹介しています。多くの皆さんに参加いただきたく思います。
姉妹ブログでは、当ブログでも好評だった記事、葉酸について紹介しています。
さくらのHPと、スタッフブログ、さくらトリートメントを担当している竹本昌栄さんのブログがリンクされています。
またトップに掲げているブログの紹介文も、クリニックが2年目に入ったため更新しました。
ブログの機能もどんどん向上しており、トップに画像を貼り付けようと今考えています。
右のリンク集の下にある記事検索機能、お使いになられてますか?
このブログも総記事数250を超え、私自身、「あの記事いつ書いたか?」「どういう表現していたか?」など分からなくなっており、結構愛用しています。
このブログと同じ、シーサーブログを使われている方、いらっしゃいますか?
検索機能にいつの間にか「Yahoo!」検索がついた、と思ったら、デフォルトが「Yahoo!」検索になっていました。
当ブログではデフォルトをこのブログ内に変更しましたが、新しい機能がつく際にはシーサーから事前に連絡が欲しいものです。
シーサーブログを使われている方で、お困りの方は、簡単にデフォルトを変更できる方法を見つけましたので、ごらん頂きたいと思います。
2年目に入ってブログやHP、院内でお配りしているパンフレットなどの内容を見直しています。よりよい情報提供をしていきたいと思っておりますが、皆さんのご意見を頂けると幸いです。今後ともよろしくお願いします。
さくらトリートメントの竹本さんのブログ、産婦人科クリニック さくらで行われるアロマテラピー講習会を紹介しています。多くの皆さんに参加いただきたく思います。
姉妹ブログでは、当ブログでも好評だった記事、葉酸について紹介しています。
2008年04月09日
産婦人科クリニック さくら、開業1周年を迎えました。
本日4月9日は、産婦人科クリニック さくらが開業1周年を迎える日です。
1年前の今日、メディカルモール・たまプラーザで、とくうえ内科クリニック、こうづま歯科医院、山本皮フ科クリニック、サニタ薬局と同時開業をしたのですが、そのころを思い出すと遠い過去のような気がしますし、またこの1年があっという間に過ぎたような気もします。
この日を無事に迎えられたのも、実に多くの方々の御協力と御理解の賜物と、この場を借りて御礼申し上げます。
これまで大学勤務と一般病院の勤務医として日々臨床や研究に没頭していた我々にとって、開業は人生の一大イベントでした。
勤務医のときにも病院経営の末端に加えていただきましたが、主たる業務は臨床。外来や手術、分娩の立会いがメインで、学会発表や論文執筆を行う毎日でした。
開業医とは、小さいながらも診療所の開設者であるため、診療だけでなく経営も考えなければならない、そして何より患者さんに行う治療行為の責任を負わなければなりません。一見当たり前のことですが、勤務医とは想像以上に異なる部分でした。
しかし、勤務医時代に思い描いていた診療スタイル、特に患者さんへのサービスなど、自らの責任と決断で行うことができる、これはとても楽しくモチベーションを上げる仕事です。
このブログでもいろいろと紹介してきましたが、現在2年目に入って新しく始めるサービスも計画中です。
1周年を迎える本日、このブログに姉妹ブログが誕生します。
これは産婦人科クリニック さくらのスタッフが執筆するもので、患者さんからお問い合わせいただく御質問や新しい医療サービスの紹介などになる予定です。
産婦人科クリニック さくらのスタッフは、前にも御紹介したように、例えば不妊治療のカウンセリングを勉強したり、我々が提案する医療サービスに意見をくれたり、とても患者さんのためを思って日々の診療をサポートしてくれています。
このブログと同様の記事内容があるかと思いますが、それぞれが別に執筆しますので、異なったニュアンスで伝えられると思います。
また、たまプラーザの名店紹介や美味しいスイーツの紹介など、院長ブログではお目にかかれない記事がきっとあると思います。
このブログも最近では400〜600くらいのアクセスを頂いていますが、こちらのスタッフブログも同様に可愛がって頂きたいものです。
本日より2年目を迎える産婦人科クリニック さくらですが、新たな医療サービスの展開をどうぞ御期待下さい。
1年前の今日、メディカルモール・たまプラーザで、とくうえ内科クリニック、こうづま歯科医院、山本皮フ科クリニック、サニタ薬局と同時開業をしたのですが、そのころを思い出すと遠い過去のような気がしますし、またこの1年があっという間に過ぎたような気もします。
この日を無事に迎えられたのも、実に多くの方々の御協力と御理解の賜物と、この場を借りて御礼申し上げます。
これまで大学勤務と一般病院の勤務医として日々臨床や研究に没頭していた我々にとって、開業は人生の一大イベントでした。
勤務医のときにも病院経営の末端に加えていただきましたが、主たる業務は臨床。外来や手術、分娩の立会いがメインで、学会発表や論文執筆を行う毎日でした。
開業医とは、小さいながらも診療所の開設者であるため、診療だけでなく経営も考えなければならない、そして何より患者さんに行う治療行為の責任を負わなければなりません。一見当たり前のことですが、勤務医とは想像以上に異なる部分でした。
しかし、勤務医時代に思い描いていた診療スタイル、特に患者さんへのサービスなど、自らの責任と決断で行うことができる、これはとても楽しくモチベーションを上げる仕事です。
このブログでもいろいろと紹介してきましたが、現在2年目に入って新しく始めるサービスも計画中です。
1周年を迎える本日、このブログに姉妹ブログが誕生します。
これは産婦人科クリニック さくらのスタッフが執筆するもので、患者さんからお問い合わせいただく御質問や新しい医療サービスの紹介などになる予定です。
産婦人科クリニック さくらのスタッフは、前にも御紹介したように、例えば不妊治療のカウンセリングを勉強したり、我々が提案する医療サービスに意見をくれたり、とても患者さんのためを思って日々の診療をサポートしてくれています。
このブログと同様の記事内容があるかと思いますが、それぞれが別に執筆しますので、異なったニュアンスで伝えられると思います。
また、たまプラーザの名店紹介や美味しいスイーツの紹介など、院長ブログではお目にかかれない記事がきっとあると思います。
このブログも最近では400〜600くらいのアクセスを頂いていますが、こちらのスタッフブログも同様に可愛がって頂きたいものです。
本日より2年目を迎える産婦人科クリニック さくらですが、新たな医療サービスの展開をどうぞ御期待下さい。
2008年04月08日
乳がん検診
皆さんから乳がん検診やマンモグラフィーについて、お問い合わせを沢山頂きます。
最近までは産婦人科でも乳がん検診を扱っている施設が多く、院長の私も、桜井加那子医師も、これまで乳がん検診の研修は一通り行ってきましたが、現在は産婦人科クリニック さくらでは乳がん検診は行っていません。
基本的に検診が必要な方、乳房に気になる症状がある方には、たまプラーザ駅北口のいとう横浜クリニックの伊藤桂院長先生を紹介させていただいております。
伊藤先生は外科疾患の診断・治療を修められた後、乳腺外科を専門とされ、現在も乳房触診、乳房超音波、さらにマンモグラフィーによる乳がん検診と乳腺疾患の診断を行ってらっしゃいます。
今日の乳がん検診、「触診」「超音波」「マンモグラフィー」が3本柱、というよりも、より正確で見逃しのない検診には必須、とされています。いずれかが欠けても診断率が低下するようです。
伊藤先生はまだ本邦では数少ない乳腺外科を専門とされる女性医師で、産婦人科クリニック さくらから紹介させていただいた患者さん、皆さんに大変好評です。
我々と世代も近く、乳腺疾患や子宮・卵巣疾患に対する考え、スタンスも同じく共有できる方なので、信頼して紹介できる方です。
またいとう横浜クリニックは、クリニックでMRIの検査ができる施設です。
産婦人科疾患、子宮筋腫や卵巣のう腫などには、MRIが最も診断精度が高く、精密検査として必須となってきています。
女性特有の乳房、子宮、卵巣の検診に、伊藤先生と産婦人科クリニック さくらでより患者さんの便を考え、これからもよい協力関係を構築して行きたいと考えています。
最近までは産婦人科でも乳がん検診を扱っている施設が多く、院長の私も、桜井加那子医師も、これまで乳がん検診の研修は一通り行ってきましたが、現在は産婦人科クリニック さくらでは乳がん検診は行っていません。
基本的に検診が必要な方、乳房に気になる症状がある方には、たまプラーザ駅北口のいとう横浜クリニックの伊藤桂院長先生を紹介させていただいております。
伊藤先生は外科疾患の診断・治療を修められた後、乳腺外科を専門とされ、現在も乳房触診、乳房超音波、さらにマンモグラフィーによる乳がん検診と乳腺疾患の診断を行ってらっしゃいます。
今日の乳がん検診、「触診」「超音波」「マンモグラフィー」が3本柱、というよりも、より正確で見逃しのない検診には必須、とされています。いずれかが欠けても診断率が低下するようです。
伊藤先生はまだ本邦では数少ない乳腺外科を専門とされる女性医師で、産婦人科クリニック さくらから紹介させていただいた患者さん、皆さんに大変好評です。
我々と世代も近く、乳腺疾患や子宮・卵巣疾患に対する考え、スタンスも同じく共有できる方なので、信頼して紹介できる方です。
またいとう横浜クリニックは、クリニックでMRIの検査ができる施設です。
産婦人科疾患、子宮筋腫や卵巣のう腫などには、MRIが最も診断精度が高く、精密検査として必須となってきています。
女性特有の乳房、子宮、卵巣の検診に、伊藤先生と産婦人科クリニック さくらでより患者さんの便を考え、これからもよい協力関係を構築して行きたいと考えています。
2008年04月06日
妊娠中の便秘 〜便秘と下痢〜
妊娠中の便秘、今回は最後に便秘と下痢を繰り返す便通の異常について触れます。
「過敏性腸症候群」、かつては過敏性大腸症候群と呼ばれ、俗に「過敏性大腸炎」とも呼ばれています。俗に、とは、実際には「炎症」が存在するわけではないので、これは医療用語としては誤った表現です。
一番分かりやすいたとえは、「旅行にいくと下痢しちゃうんですよねー」、「運動会の前、発表会の前に下痢します」と言ったエピソード。旅行に行くと眠れない、乗り物酔いが心配で心配がつのって酔ってしまう、に似ているかもしれません。
要するに心理的な因子が大きい病態です。
前回、妊娠中期以降、子宮増大に伴う便秘について触れました。この場合も、硬くなった便秘が解消されると、その後で下痢がみられることがあり、あたかも過敏性腸症候群と同様に、便秘と下痢を繰り返す、といった現象が見られます。
過敏性腸症候群の場合、心理的な要因があるため、抗不安剤などの内服も効果が見られますが、妊娠中はなるべく使いたくないですね。
しかし、こういった便通異常の場合、便秘のときに下剤を服用すると、下痢のときに大変です。
これまでは根気強く整腸剤を服用するくらいしかありませんでした。
なんとかいい方法が無いかと思っていましたが、数年前、「コロネル」「ポリフル」(商品名:ポリカルボフィルカルシウム)という薬が登場しました。
便秘の便は柔らかく、下痢の便は硬く、と都合よく便の状態を改善してくれます。これは薬剤成分の高分子化合物(ポリアクリル樹脂)が、腸内の水分を程よく吸収してくれることによります。硬い便の時には水分吸収した薬剤が便の周りを取り囲むようになり、便通が改善されます。また下痢の時には便の中の水分を吸収してくれるため適度な硬さに改善されます。
薬剤の主成分は腸から体内に吸収されず、カルシウム成分のみ体内吸収されます。妊娠中も安心、というわけです。
内服から1週間ほど経ったころから薬効がみられるようになります。
勿論妊娠中でない方も安心して使っていただけます。効果がみられない方もいらっしゃいますが、私の印象では大半の方で効果的です。
妊娠に伴う便秘シリーズ、妊娠中でない方にも参考にしていただけるよう考慮して書きました。妊娠してるから、と薬を使うのをあきらめず、大丈夫な薬、安全な使い方を是非主治医の先生と相談なさって下さい。
さくらトリートメントの竹本さんのブログ、たまプラーザ名物の桜並木、アップされてます。
「過敏性腸症候群」、かつては過敏性大腸症候群と呼ばれ、俗に「過敏性大腸炎」とも呼ばれています。俗に、とは、実際には「炎症」が存在するわけではないので、これは医療用語としては誤った表現です。
一番分かりやすいたとえは、「旅行にいくと下痢しちゃうんですよねー」、「運動会の前、発表会の前に下痢します」と言ったエピソード。旅行に行くと眠れない、乗り物酔いが心配で心配がつのって酔ってしまう、に似ているかもしれません。
要するに心理的な因子が大きい病態です。
前回、妊娠中期以降、子宮増大に伴う便秘について触れました。この場合も、硬くなった便秘が解消されると、その後で下痢がみられることがあり、あたかも過敏性腸症候群と同様に、便秘と下痢を繰り返す、といった現象が見られます。
過敏性腸症候群の場合、心理的な要因があるため、抗不安剤などの内服も効果が見られますが、妊娠中はなるべく使いたくないですね。
しかし、こういった便通異常の場合、便秘のときに下剤を服用すると、下痢のときに大変です。
これまでは根気強く整腸剤を服用するくらいしかありませんでした。
なんとかいい方法が無いかと思っていましたが、数年前、「コロネル」「ポリフル」(商品名:ポリカルボフィルカルシウム)という薬が登場しました。
便秘の便は柔らかく、下痢の便は硬く、と都合よく便の状態を改善してくれます。これは薬剤成分の高分子化合物(ポリアクリル樹脂)が、腸内の水分を程よく吸収してくれることによります。硬い便の時には水分吸収した薬剤が便の周りを取り囲むようになり、便通が改善されます。また下痢の時には便の中の水分を吸収してくれるため適度な硬さに改善されます。
薬剤の主成分は腸から体内に吸収されず、カルシウム成分のみ体内吸収されます。妊娠中も安心、というわけです。
内服から1週間ほど経ったころから薬効がみられるようになります。
勿論妊娠中でない方も安心して使っていただけます。効果がみられない方もいらっしゃいますが、私の印象では大半の方で効果的です。
妊娠に伴う便秘シリーズ、妊娠中でない方にも参考にしていただけるよう考慮して書きました。妊娠してるから、と薬を使うのをあきらめず、大丈夫な薬、安全な使い方を是非主治医の先生と相談なさって下さい。
さくらトリートメントの竹本さんのブログ、たまプラーザ名物の桜並木、アップされてます。

