2008年02月29日

偽閉経療法

子宮内膜症や子宮筋腫、といったエストロゲン依存性疾患は、エストロゲンが分泌されている年齢に特有の病気です。つまり、月経がある間に悪化し、閉経後は徐々に病変が小さくなっていきます。
偽閉経療法は注射や点鼻薬により、卵巣の活動性を停止させ、ひいてはエストロゲン分泌を低下させる方法です。つまり、嘘の、一時的な「閉経」状態を作り出しますため、「偽閉経療法」と呼ばれています。

投与法は上にあげたように注射剤と点鼻薬があります。
注射剤は4週間毎の投与、1回の注射に約12,000円の自己負担があります。価格が高いため、保険がきかないの?と質問されることもありますが、もちろん保険適応になっています。
点鼻薬は毎日2〜3回、決まった時間での使用が必要で、月に約8,000円の自己負担です。
価格の点では点鼻薬に軍配が上がりますが、薬のコンプライアンス(受け入れやすさ)から言って、また治療効果も注射剤のほうが強く、現在点鼻薬を選択する方はほとんどありません。

副作用は「閉経」の状態になるため、自覚症状として更年期障害症状が見られます。主な症状は「ほてり」「肩こり」「いらいら」で、他にも「不眠」などありますが、症状の種類や程度は患者さんそれぞれが異なります。更年期障害用の副作用は強く出る方と軽く出る方と様々です。
うつ症状が出ることもあるため、うつ病、うつ傾向のある方には注意をしています。

他覚症状として最も重篤とされるのは骨密度の低下、つまり骨粗鬆症(そしょうしょう)です。他にも更年期と同様、高脂血症(高コレステロール血症、脂質異常症)が見られることもあります。
骨密度の低下は、6ヶ月間投与の後、6ヶ月で元に戻る、とされ、これが偽閉経療法の治療期間を6ヶ月間、としている根拠です。高脂血症は投与終了後、エストロゲンの回復とともに改善します。

偽閉経療法の一番の特徴はやはりエストロゲンのレベルを極度に低下させることで、偽閉経療法中に内膜症が増悪することはほとんど無いと言っていいと思います。反対に増悪してくる、大きくなってくる場合は、偽閉経療法が効かないため、悪性なのではないか、とさえ疑います。

薬物療法として用いる場合、ディナゲストOC、と言った選択もありますが、子宮内膜症や子宮筋腫の手術前、特に腹腔鏡下手術の際には、原則として偽閉経療法の術前投与をお勧めしています。
病気の活動性を低下させ、より安全に、より根治的な手術を行うためなのです。
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2008年02月26日

子宮内膜症 「治療の適応」

良性疾患の進行については、子宮内膜症、再発時の治療で述べたように、悪性疾患が右上がりに増悪する一方であるのに対して、階段状、悪くなる時期と変わらない時期を繰り返します。

脱線しますが、上に書いた「増悪」、正しい日本語の読み方と意味は「ぞうお、憎むこと」ですが、医療界には医療専門用語と、医療スラング的に用いられたものが専門用語化したものがあります。
「増悪」はそのいい例で、「ぞうあく、だんだん悪くなること」として使っています。
私自身、大変面白く興味を持っていますので、また気付き次第ご紹介します。

さて、子宮内膜症は良性のがん、と称されていますが、良性疾患であることには変わりありません。

良性疾患の治療適応を示します。

良性疾患 〜治療の適応〜.jpg

この適応に沿って、子宮内膜症の治療適応について触れると、

・「症状がある」は、その疾患による症状などの弊害が生じている、という意味で、

 例えば、
  鎮痛剤が無効な月経困難症、排便痛、性交痛、慢性骨盤痛。
  内膜症が明らかに不妊の原因となっている。
などがあります。

・ 「近い将来、障害をもたらす可能性がある」。現在は無症状でも、近い将来、たとえば妊娠を希望した場合、妊娠した場合など、明らかに障害を生じる可能性がある場合。これには卵巣・卵管の高度の癒着が考えられる場合、大きなチョコレートのう胞、一般的には約5cm以上を大きい、と表現します。
また、大きさはがん化の指標にもなります。

・ 「大きい、または進行が速い」上の「近い将来の障害」に通ずるところがあります。これらは上の二つの条件に近い将来達する可能性が高い場合と判断されます。また進行が速い、とは障害をもたらす可能性が高いことと、今現在、悪性なのではないか、という疑問も生じます。

一般的な良性疾患の治療適応を提示し、子宮内膜症の場合、どのように考えるか、代表的な病態をあげましたが、全ての方に当てはまるわけではなく、またその方それぞれによって、治療方針が異なります。
子宮や卵巣・卵管といった生殖臓器の疾患は、妊娠の希望を踏まえて考えなければならず、大変多くのバリエーションがあり一概には言えません。

子宮内膜症に限ったことではありませんが、外来ではどんな症状に困っているのか、どんな所見があるのか、将来どうなる予想がされるか、ということとその方の状況を加味して、最も適した治療法を一緒に考えています。どうぞ思ったことを遠慮なさらずにお伝えください。


関連記事修正情報
子宮内膜症 〜子宮内膜症って? 今後の記事のご案内〜
卵巣チョコレートのう胞
子宮内膜症 再発時の治療
卵巣チョコレートのう胞のがん化


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2008年02月24日

LHとhCG

LHとhCGについて、ご質問を頂き、以前から書こうと思っていたものをアップします。07年06月06日の記事、「月経周期の女性ホルモンの推移、排卵、妊娠」と重複しますが、二つの類似したホルモンをまとめてみました。

LHは脳の一部である下垂体から分泌され、卵巣に発育した成熟卵胞を排卵させます。
またhCGは、妊娠によってできる絨毛膜と呼ばれる組織から分泌され、妊娠を維持する役割があります。妊娠反応とは、このhCGの分泌の有無をみて妊娠の判断をするものです。

これらLHとhCGは分子的に構造が似ているため、少し前の時代では、検査してもどちらのホルモンが高いのか判定できませんでした。
現在LHの製剤が開発中で、実際には臨床的に用いることができないため、この似ている構造を利用して、hCGを薬剤として、LHの代わりに、つまり排卵させるため(排卵のコントロール)に用いられています。

両者に共通の構造はα鎖と呼ばれ、異なる構造はβ鎖と呼ばれる部分です。
今は昔、妊娠反応を見るのに、これらを区別できず、できるようになってからしばらくは、妊娠性ホルモン、hCGを、わざわざβ-hCGと呼んでいました。

このように、少しややこしいですが、似ているホルモンを区別する技術、似ている部分を利用した治療法、と、医療って、様々な先人の工夫とアイディアが蓄積された領域です。医はart(芸術)とされる所以がここにも感じられます。


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タグ:hCG LH
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2008年02月23日

ロイコトリエン拮抗剤補筆

子宮内膜症薬物療法の一つとして、話題になったロイコトリエン拮抗剤について書きましたが、誤解を招くような部分があったので補筆します。

ブログ掲載の時期が、子宮内膜症治療薬として新しく発売された「ディナゲスト」と同時期であったためか、両者を混同させてしまったようです。

ディナゲストは黄体ホルモン剤で、内膜症に対する治療効果が認められ、保険適応のある治療薬として認可されました。
一方、ロイコトリエン拮抗剤は、製薬会社が内膜症治療のために研究開発、発売をしているのではなく、一部の研究機関が内膜症組織の研究から、治療効果の可能性があると考え、内膜症患者さんに投与したところ、治療効果があったと発表、話題になりました。
この場合のエビデンス(科学的根拠)レベルは、比べようも無くディナゲストが上で、ロイコトリエン拮抗剤は、そのような発表があっても、治療効果の可能性とまでしかいえません。内膜症治療にあたる婦人科医師の中で普遍的な治療法として認知に至っていません。

現に内膜症に対する保険適応も認められておらず、内膜症患者さんに処方する場合は、自費処方となります。

アレルギー性鼻炎や気管支喘息と診断されている方は、これらの治療薬として保険適応がありますので、保険で処方が出来ますが、この場合の処方も、かかりつけの内科や耳鼻咽喉科で、処方について同時に相談していただきたいと思います。

関連記事更新
子宮内膜症の治療、ラインナップ
ロイコトリエン拮抗剤 〜子宮内膜症の治療法〜


産婦人科クリニック さくらでさくらトリートメントを担当している竹本昌栄さんが待合室のアロマ、ブレンドしてくれています。ご存知でしたか?
1月末からの産婦人科クリニックさくらの待合室の香りもお読みください。
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2008年02月21日

性交障害 〜不妊治療との関係〜

奇しくも、1日に3人の患者さんから、「性交障害」を相談されました。

時に女性の性交障害を相談されることがありますが、多くは男性側の相談です。

性交障害は大きな意味では勃起不全を含みます。
勃起不全は男性が勃起しない状態で、最近では「ED」と呼ばれています。
狭い意味での性交障害は、マスターベーションはできるものの性交渉では勃起不全となる状態で、外来ではこの狭い意味での障害をよく相談されます。

多くは心因性のもので、疲れやストレス、そしてプレッシャーが大きな理由だと思われます。
特に一般生殖医療であるタイミング法では、排卵日を予想、または調整して性交渉をご指導します。「今日です」「明日です」と確かに我々は妊娠にベストと思われる日を説明していますが、排卵日はお二人の都合に関係なく訪れます。排卵日調整の場合はある程度ご都合を伺っていますが。
当然排卵日は週末や平日、お二人の忙しい日を問わず、またこの性交渉を逃したら次のチャンスは来月になる、この性交渉は赤ちゃんを授かるために必須である、と言うように、女性のみならず、男性にとって大きなプレッシャーとなります。

産婦人科クリニック さくらでは、なるべくご主人のご意見を取り入れ、治療法を提示しています。

性交障害.jpg

人工授精(AIH)はご主人がマスターベーションで採られた精液を調整し、良好な運動精子を排卵日に合わせて子宮の中に入れる方法で、一般生殖医療の中でも精子が少ない男性不妊の治療やフーナーテストで所見が良くない方に行われていますが、性交障害もその治療の適応としています。

ED治療は「勃起不全」に対して行われますが、最近登場した「シアリス」はこれまでの製剤と異なり、薬の持続時間が圧倒的に延長しました。
これまでの製剤は数時間の持続だったので、性交渉の直前に服用しなければならず、シアリスは36時間の効果があるため、必ずしも排卵日に内服しなくてもいい、「今日ですよ」「明日ですよ」と言われたときに内服しておく。直前に内服と異なり、あらかじめ飲んでおいて、性的な刺激が加わると勃起の状態となります。性交渉のプレッシャーがある場合に効果的、とされています。

これらの治療とは別に、治療を一時期お休みするのもひとつの重要な選択肢です。
排卵日にあわせて性交を持つのは、プレッシャーとなりうる、精神ストレスとなる可能性があるための選択です。

女性が通院治療に疲れてしまったときにも、同様にお休みを提示することがありますが、男性も少し休憩しながら、自然なスタイルでご夫婦の時間を持つのも決して間違っているものではないと思います。
posted by 桜井明弘 at 23:36| Comment(0) | TrackBack(1) | 生殖医療(不妊治療)一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月20日

子宮内膜症 再発時の治療

手術療法や薬物療法によっていったん治癒、または軽快した子宮内膜症が再発、あるいは再燃した場合、どのような治療をすべきでしょうか。

術後に再発した場合、よく質問されるのが、「また手術をしなければならないか」というものです。
通常、治療後のフォローアップの期間に再発が見つかるため、再発病変も本当に再発か? といった小さな病変のことが多く、再発=治療再開とはなりません。
ここが良性疾患とがんなどの悪性疾患との大きな違いだと思います。

良悪性疾患の進行.jpg

図にあるように良性疾患、内膜症も含めて、その病気の進行は階段式です。
進行する時期と変わらない時期があり、今ある病変がその後も悪くなり続けるとは限りません。これは再発、未治療のいずれでも言えることです。

原則、手術療法を行う方は、以前の内膜症の治療法にあるような子宮または卵巣摘出ではない、内膜症病巣摘出術を、根治手術と考え、2回目以降の治療を行う必要が内容と言った姿勢で我々も治療に臨みます。手術であまりにも病巣を摘出する際のリスクが高い場合、どうしても残存病変ができてしまう場合、手術自体は予定通り根治に近い形で行えた場合、それでも再発は免れません。
薬物療法も同様で、再発、再燃ともに起こりえます。

ただ、術後、薬物療法後のフォロー中に、比較的小さな、初期の病変で見出せた場合、前回と同様の治療まで要さない、あるいは治療が必要ないことが多いです。再発に対する治療は初回診断時の治療の適応とほぼ同様で、

・その疾患による症状などの弊害が生じている。
 ex.
  鎮痛剤が無効な疼痛(月経困難症、排便痛、性交痛、慢性骨盤痛)
  内膜症が明らかに不妊の原因となっている
・現在無症状でも、近い将来、たとえば妊娠を希望した場合、妊娠した場合など、明らかに障害を生じる可能性がある場合
・大きい病変、あるいは増大する速度が速く、上にあげた二つの条件に近い将来達する可能性が高い場合

です。

またその患者さんの状況に合わせた他の適した治療法がある場合が多いため、個々に相談しながら治療法を考えて行きたいと思います。

内膜症はとても再発率が高い疾患で、また女性のQOLを左右する、妊娠を考えているなどライフスタイル、人生設計に治療法が左右される病気ですので、心配な点、疑問な点は何なりと遠慮なく仰ってください。
繰り返しますが、個々に対応した対策・治療法を相談いたしましょう。



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2008年02月18日

第21回不妊カウンセラー・体外受精コーディネーター養成講座

少し前になりますが、日本不妊カウンセリング学会第21回不妊カウンセラー・体外受精コーディネーター養成講座が昨年10月6日(土)、7日(日)に行われました。

以前から産婦人科クリニックさくらのスタッフも参加していますが、今回は院長の私は都合で参加できませんでした。スタッフが4名参加し、多くのことを学んできてくれました。

スタッフの参加レポートを、今日は掲載します。


さくらスタッフで21回目のものに参加してきました。
その中から、私達が興味深かったものを少しご紹介したいと思います。

・〈不妊カウンセリングに求められているもの〉の講座の中から
不妊の悩みを主訴としたカウンセリング初期においては、大半の女性が抑うつ感を訴えており、精神科・心療内科を受診内服治療しているとの報告でした。
なかでも流産、死産の経験や不妊治療全般において女性の心理状況は危機的であるとのこと。
このような状況下にある場合、十分なケアと休養が必要となる。しかし、医師から「休んでいる暇はない」と促され十分な感情を表出できずパニック発作に見舞われたり、次々と迫る不妊スケジュールをこなすことになってしまうのは医療の場にメンタルヘルスの観点がかけているためにおこっていると言う。心の状態に耳を傾け、必要であれば院内外の心理カウンセリングや心療内科等の情報を提供するなど多方面からの支援体制を整えていく事が重要となってくるとのことでした。
私達も、日々の治療スケジュールをこなすだけになってしまわないように心理状況にも注目して患者さんにいろいろな情報を提供していけるようにしていきたいと思いました。
産婦人科クリニックさくらでは、医師・看護師をはじめスタッフ全員で情報を共有し、勉強会等にも積極的に参加しています。
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2008年02月17日

黄体機能検査 〜一般生殖医療〜

・ 排卵の1週間後(黄体中期)に来院していただき、基礎体温のチェック、経腟超音波、採血による黄体ホルモン(プロゲステロン)の測定を行います。
・ 黄体ホルモンは、排卵した卵胞が黄体へと変化して産生されます。
・ 黄体ホルモンには体温上昇作用があり、基礎体温が上昇し、高温相が形成されます。また、子宮内膜を成熟させて、受精卵が着床しやすい環境にします。
・ 黄体ホルモンは血液検査、子宮内膜の状態は経腟超音波で分かります。
・ 黄体ホルモンの絶対量だけでなく、この時期のエストロゲン(E2、エストラジオール)の分泌値との比も重要です。
・ 黄体ホルモン値が低い場合(黄体機能不全)、排卵後に黄体ホルモンの投与(内服、注射)、または排卵誘発剤の投与が必要です。
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2008年02月16日

受精方法 〜一般生殖医療・高度生殖医療〜

生殖医療のもっとも大きなポイントは、いうまでもなく「排卵に合わせて受精させる」ことです。基本的なことですが受精方法は、大きく以下の3つに分けることができます。

1.タイミング法
通常の性交渉による受精法です。

2.人工授精(AIH)(IUI)
ご主人の精子を人工授精用の柔らかいチューブで子宮に注入する方法です。できるだけ多数の運動精子、特に高速直進運動精子を、人工的に子宮腔内に到達させることが目的で、運動精子100万個を回収できれば妊娠する可能性があります。そのため、精液を処理し、元気な精子を集めて注入する精子洗浄濃縮法を行います。
治療周期あたりの妊娠率は全国的に5〜8%です。院長の前任施設でも8%を超えていました。AIHで妊娠する8〜9割の方が5〜6周期までに妊娠されます。人工授精そのものは強い痛みや出血はほとんどなく、外来で短時間に繰り返し受けられます。また、費用は自費診療になりますが、当院では、1回あたり1万2千円です。

3.高度生殖医療(体外受精、顕微授精)
卵管性不妊や原因不明不妊、男性不妊が主な対象です。
受精する場所である卵管の閉塞や卵管摘出術後、また明らかな不妊原因がないもののタイミング法で妊娠しない場合、さらに精子減少症などで行われます。詳しくは今後執筆します。


関連記事
・デッドリンクになっていました。本日修正しました。
不妊治療のステップアップ 〜原因不明不妊〜
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2008年02月15日

手術療法 〜子宮内膜症〜

最近アクセス数が急増している子宮内膜症のシリーズです。

本日は手術療法を書きます。他の治療との比較は「治療のラインナップ」を、また「治療の適応」に関しては現在執筆中です。


1.単純子宮全摘術

文字通り子宮を摘出する手術法ですので、将来的に妊娠を考えていない方が対象になります。しばしば周辺臓器、卵巣・卵管や直腸、膀胱の癒着があるため、手術時間が長くなったり、出血量が多くなったりする場合も有ります。


2.卵巣摘出術(付属器切除術)

上記1.に加えて卵巣を摘出する方法もあります。また子宮は温存し、卵巣のみを摘出する方法があります。
卵巣摘出後は閉経の状態になりますから、月経そのものがなくなり、また内膜症病変は改善します。予定よりも早い年齢で閉経になるため、どうしても癒着がひどく子宮の摘出にリスクが高い方が対象になりますが、この場合は卵巣も癒着に巻き込まれていることが多いです。


3. 卵巣のう腫摘出術

卵巣チョコレートのう胞を摘出する術式です。最近ではほとんどが腹腔鏡下に行われるようになりました。しばしば卵巣・卵管の周囲の癒着を伴うため、これらの病変も同時に治療されます。
卵巣の正常組織は温存されるため、術後の排卵、妊娠は可能です。
肉眼的に見つからない小病変が残る可能性もあり、こういった病変が再発(再燃)につながることもあります。


4.(付属器周囲)癒着剥離術

内膜症ではしばしば卵巣・卵管周囲癒着を形成し、重症な例では膀胱、直腸などの癒着も形成するため、子宮や卵巣に明らかな内膜症病変が無くても、この癒着を剥離する目的に手術を行うことがあります。
卵巣・卵管の癒着は主に不妊症疼痛の原因となり、直腸の癒着は月経痛、排便痛、性交痛、慢性骨盤痛の原因となります。
ほとんどは腹腔鏡下に行われますが、あまりに高度の癒着が予想される場合や直腸に浸潤する内膜症が存在する場合は開腹手術が選択されることもあります。


5. 腺筋症病変摘出術

内膜症手術ではオプション的な存在です。基本的には腺筋症の手術は子宮摘出が選択されます。腺筋症病変のみの摘出は非常に再発率が高いため、手術のリスク、侵襲を考えるからです。
妊娠希望があるのに、他の方法で疼痛の改善が見られない場合、腺筋症に起因する流産を繰り返す場合に選択されます。


これらの手術、手術のみを行うこともありますが、多くの場合、手術中の出血、手術時間の短縮、手術の完遂を目的に、術前に偽閉経療法を行う場合があります。
posted by 桜井明弘 at 00:45| Comment(6) | TrackBack(3) | 子宮内膜症 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月14日

子宮内膜症の再発

子宮内膜症は、良性の疾患でありながら、しばしば再発、また時として転移するため、「良性のがん」、という表現をされます。

内膜症治療の根治術は、治療のラインナップでも触れたように、子宮または卵巣の摘出手術です。厳密に言うと卵巣摘出で、エストロゲン分泌がなくなるため、閉経後と同じホルモン状態となり、これにより内膜症は再発をしません。子宮の摘出は、内膜症がもたらす症状の多くが月経痛、性交痛、排便痛、慢性骨盤痛などで、これらは子宮を摘出すると改善が期待できますが、卵巣が機能する限り卵巣チョコレートのう胞卵巣周囲の癒着をもたらす可能性が残ります。

さて、「再発」と表現するからには、一度は根治を目指した治療が終え、内膜症病巣がすっかり無くなってから再度内膜症病変が出現した状態を指します。
手術により、卵巣チョコレートのう胞、周囲の癒着、これらの病変が摘出しきったはずなのに、ある一定期間経過すると同じような病変が術後の経過中にみられます。

内膜症の術後再発はいくつかの医学論文も発表されていますが、おおむね、3割の方に再発が見られる、とされています。

私が再発に驚くのは、手術前に偽閉経療法を行い、これは手術時の根治性を高めるためですが、手術を終了、手術時には内膜症病変がすっかり無くなります。術後1〜3ヵ月後に、偽閉経療法後の月経が開始しますが、第1回目の月経の後の診察で再発を疑う病変を見つけることがあります。
再発の時期はたいてい半年から1、2年が多い印象です。
また、年齢の若い患者さんほど再発の率が高く、20歳くらいまでは8割くらい、25歳くらいまでも半数近くの方に見られます。また手術時に内膜症の病気が進行しているほど再発率が高く、これは上に挙げた様な発表でもよく言われることです。

ここで「再発」としているのは、「再燃」とは異なります。医学用語で「再燃」とは、病変が再び活動性を持つことで、内膜症であれば手術時に摘出できなかった病変が術後に再び大きくなってくる、または薬物療法で病変が小さくなった、または超音波など画像上無くなった(様に見える)のに再度増大する、という場合で、治療により内膜症病変がすっかり無くなったわけではない状態です。

では、そんなに再発率が高いのであれば、あえて手術などしなくても良いのでは、といった意見があり、最近では治療による副作用も軽い低用量ピル(OC)が内膜症の第1選択、とさえ言われてきています。

OCによる治療、確かに効果の高い方も多いですが、反対にOCを服用していても内膜症が進行したり、月経痛などの諸症状が改善しない方もあります(「ディナゲスト」参照)。
また妊娠を希望されている方、QOLが著しく障害され、日常生活に支障をきたしている方、既に病変が大きく、このまま放置できない状態の方はやはり手術の適応となります。

我々も手術を選択した以上は、子宮や卵巣を摘出する根治療法でなくても、根治を目指し、手術前に偽閉経療法を行った後、手術に臨み、内膜症病変を徹底的に無くそう、という姿勢で治療を行っています。


関連記事一部補筆
生殖医療の相談・検査・治療
不妊スクリーニング検査 〜内診・経腟超音波検査・子宮頸がん検査〜


産婦人科クリニック さくらでさくらトリートメントを担当している竹本昌栄さんが、ブログで書かれている「冷え」について、お読みいただいてますか?
冷えチェック、是非どうぞ!
posted by 桜井明弘 at 00:43| Comment(0) | TrackBack(1) | 子宮内膜症 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月13日

さくらトリートメント、バレンタインキャンペーン情報

昨日も少し触れた、さくらトリートメント、バレンタインキャンペーン情報です。

さくらトリートメント
の竹本昌栄さん、橘誠子さんから、日ごろの感謝の気持を込めてプレゼントの準備があります。

バレンタインキャンペーンですので、今週中にさくらトリートメントをご利用の方(先着順、限定10名さま)が対象だそうです。

もう残りは13、14日しかありませんので、いつもご利用くださっている方、利用したいけど、と思ってらっしゃる方は是非この機会にどうぞ。

スタッフ院長も体験済みですが、これはお勧めですよ。


年末にお配りした「クリスマスプレゼント」の期限も今月いっぱいです。
ご利用はお早めにご予約ください(月末近くになると予約が取れない可能性があります)。

トリートメント内容はこちらをご覧下さい。


営  業  日

火 曜 日   10:00〜13:00(最終受付)
水曜日・木曜日  10:00〜13:00(AM最終受付)、
           15:00〜18:00(PM最終受付)

ご予約・お問い合わせ

080−5089-0186
sacra.tamaplaza@ezweb.ne.jp
posted by 桜井明弘 at 02:27| Comment(0) | TrackBack(0) | クリニックの設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月11日

ホームページの「お問い合わせ」についてお願いがあります

これまでに何度かお願いしている件です。

HPのお問い合わせフォームから、毎日多くの方々からお問い合わせmail toを頂いています。

お問い合わせをいただいた方には、すぐに自動で受信をお知らせすメールを返信しています。

お問い合わせを送信してから1日以上経ってもお知らせメールが無い場合、頂いたアドレスが無効である、またはサーバ間の不具合が生じている可能性が高いため、御手数ですが、HPのお問い合わせフォームに再度書き込んでいただくか、他にお持ちのメールアドレスでお問い合わせください。書き込まれた内容はこちらに届いておりますので、再度お問い合わせの内容をお書きになる必要はありません。

これまで、docomoの携帯アドレスで返信できなかった方、一部のサーバーをご利用の方にも同様の現象が見られました。

これらの方法でも連絡がつかない場合は、お手数ですがご遠慮なく電話phone toでお問い合わせ下さい。

産婦人科クリニック さくらの電話番号
045(911)9936
です。


今週限定!
さくらトリートメントで「バレンタインプレゼントキャンペーン」を行います!
竹本さん、橘さんがプレゼントを準備しているようです。
posted by 桜井明弘 at 20:53| Comment(0) | TrackBack(0) | HPについて | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月08日

「マドンナ」のユース産業株式会社、山田社長と第2子不妊

先日、「マドンナ」のブランドで妊娠線予防クリームを国内で初めて製造販売し、また赤ちゃんの沐浴セットなどを手がけているユース産業社の山田社長と会食をしました。

妊娠線予防クリームは、EBMを有する効果があり、特に山田社長は国内先行メーカーとしての自負と誇りに基づき、より安全な、信頼できる製品造りに努めてらっしゃいます。

EBMとは、根拠に基づく医療、のことで、いくつかの国際機関が、多くの医学論文を集積し、統計学的(科学的)な手法で治療法や検査法の正当性を審査してこれを公開することにより、社会還元しています。
日本の医学会でも数年前からEBMを踏まえた医療行為が尊重され、従来の「医師のさじ加減」「経験則」だけでなく、その行為に科学的なお墨付きがつけられるようになりました。

勿論妊娠線予防クリームは医薬品ではなく、医療とは呼べませんが、妊娠中、産後の女性にとって大きな悩みの一つである妊娠線ができない、または軽くて済む、と言うのは大きな救いでしょう。

山田社長の会社経営の激動期のお話やものづくりにかけるこだわり、意気込みを伺い、とても感動し、共感する部分が大きかったです。TV番組で、成功した社長物語、のような企画にして欲しいくらいです。

また私も今の医療の現状、産科・周産期医療の困難さをお話し、周産期医療の周辺で仕事をされている社長に少しでもお役に立てれば、と夜更けまで話がつきませんでした。

社長からマドンナのサイトに記事を書いてくれないか、と持ちかけられ、第2子不妊について書かせて頂いてます。近日中にアップされると思いますのでその際にはお知らせします。

第2子不妊とは、いわゆる二人目不妊で、一人目のお子さんが自然に授かったか、不妊治療によって授かったかどうかは別にして、なぜか二人目となるとできにくい、というお話は良く聞かれると思いますし、実際産婦人科クリニックさくらの患者さんにも多く感じられます。
これをきっかけに第2子不妊の原因を探り、解決法を見出していきたいと思っています。
posted by 桜井明弘 at 23:32| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月07日

ロイコトリエン拮抗剤 〜子宮内膜症の治療法〜

子宮内膜症に対する治療法として、手術療法と薬物療法がありますが、薬物療法の中に、アレルギー治療に対する治療薬、ロイコトリエン拮抗剤が3年ほど前に読売新聞で取り上げられ、注目されました。

以前このブログでも、内膜症は「炎症」に似ている、と書きましたが、アレルギー反応ではその中で炎症が起こっています。抗アレルギー剤を用いることで、炎症を抑えることが可能で、つまり内膜症においてもその活動性を抑制できる可能性が示唆されます。
報道されている記事によれば、アレルギーに深くかかわる「肥満細胞」が内膜症組織に多く見られ、ロイコトリエン拮抗剤は肥満細胞を抑制しやすいのだそうです。
また内膜症の患者さんが、アレルギー性疾患を持っていることが多いそうで、両者の関わりの点からもロイコトリエン拮抗剤の効果が期待されています。
さらにロイコトリエン拮抗剤服用後に手術を行うと、内膜症特有の癒着組織が剥がしやすくなり、手術中の出血や手術時間の短縮につながったそうです。副作用は少なく、胃がもたれやすくなる程度、とも。

ここまで書くと、夢のような内膜症治療薬? と思ってしまいますが、我々産婦人科医師の中でも、EBM(科学的な根拠がある治療法)が得られているとは思えない、と言うのが一般的だと思います。産婦人科医師の学術団体である、日本産科婦人科学会が編纂している「子宮内膜症取り扱い規約」でもそうですし、国際的にも知れ渡った治療法、と言うわけではなく、治療効果の可能性がある、とまでしか言えません。

ロイコトリエン拮抗剤についてまとめました。

ロイコトリエン拮抗剤.jpg

上記の価格は薬価です。気管支喘息の治療目的に処方する場合は保険適応となるので、その3割負担となります。服用方法は気管支喘息の場合で、まだ子宮内膜症に対する至適量は明らかではありません。
また薬価は2008年4月の診療報酬改定で変更になる可能性があります。

内服方法から判断すると、シングレア、キプレス(これらは全く同じくすりで、発売元で名称が異なるだけです)に軍配が上がりますね。価格面ではアコレートを40mg/日服用するのが最も安価です。副作用的なものはどの薬剤もほとんど同じですが、注意点として、妊娠・授乳中の影響を添付文書から拾ってみました。

内膜症治療としてのロイコトリエン拮抗剤の利点の一つに、治療中に妊娠が可能であることです。
偽閉経療法ディナゲストOCはいずれも妊娠中の投与が禁止されていますが、そもそも治療中は理論的には妊娠をしません。ロイコトリエン拮抗剤は服用中に妊娠が判明したらすぐに中止すれば、いずれの薬剤でも臨床的には問題なさそうです。

効果としては、自治医科大学附属さいたま医療センター婦人科の発表では、約7割の患者さんで、内膜症の疼痛が軽減されたそうです。効果が強かったのは、症例数が少ないためエビデンス(科学的根拠)レベルが低いもののオノンよりもシングレア、キプレスだったそうです。


子宮内膜症の治療法.jpg

現段階での薬物療法の効果、副作用を除いてランク付けすると、以前の「子宮内膜症の治療法」で掲げた表を再掲しますが、偽閉経療法(GnRHアゴニスト)、ディナゲスト、低用量ピル(OC)に次ぐ? 鎮痛剤(非ステロイド性抗炎症剤、NSAIDs)、漢方療法、女性ホルモン作用のある健康食品より上位にランクされるかな、という印象です。
偽閉経療法で内膜症が増悪することはほとんどないといってよく、OCでは軽快傾向を示すことが多いですが、内服中に増悪することも経験します。鎮痛剤の一部では効果が示唆されていますが、漢方療法や健康食品はほとんどエビデンスがなく、効果ある方もあるかもしれない、位で、我々としては積極的に治療法として勧めるものではありません。

この抗アレルギー剤ですが、鎮痛剤と同等、もしかするとOCと鎮痛剤の間に入るかな、というのが私の印象です。あるいは他の方法と併用することにより、効果を増強できるかもしれない、とも思われます。

ただ、これはEBMが得られていない、治療経験がない、と言う段階のものなので、内服治療を希望される方、興味のある方には相談していきたいと思います。


ロイコトリエン拮抗剤について補筆しました。あわせてお読みください(2008年2月23日)

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不妊と子宮内膜症 その原因 (一部修正)

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STD自己検査キット


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2008年02月06日

STD自己検査キット

最近、STD(性行為感染症=性病)を自分で検査できるキットが発売されており、婦人科受診する時間がない、恥ずかしい、といった方に重宝がられているようです。いろいろなキットが発売されており、女性の場合自分で腟内のおりもの(医療機関で行う場合は子宮・腟分泌物)を採取して郵送すると数日後には結果が判明、というものが多いようです。

だいぶ少なくなりましたが、数年前まで子宮頚がん検診を自己採取法で出来るキットもありました。人間ドックや健康診断でも自己採取法を取り入れているところもありました。

我々産婦人科医の常識から言えば、子宮頚がん検診、自己採取法で細胞診、ちょっとあり得ない、というか、正確に細胞の検査はできるとは思えません。
患者さんから問い合わせがあった場合には、相当進んだ状態のがんであれば診断可能、と話します。産婦人科医が心がけるのは、がんになる前の状態、子宮頚部異形成の状態のうちにいかに捉えられるか、診断すべきかということです。自己採取法では異形成の段階で異常、と判定されるのは「まぐれ」という感じがします。

STDの検査も同様で、正確に採取すべき子宮頚部から自己採取するのは現実的に不可能だと思います。

婦人科受診に抵抗がある、時間がない、面倒。お気持ちは充分わかります。ただ、その検査で安心できないという現実を心配しています。

産婦人科クリニック さくらでは、婦人科という敷居の高い診療科を、いかに抵抗なく受診していただけるか、いろいろと工夫、仕掛けを考えています。

大切な自分の身体です、信頼できるパートナーに出来る医療機関を探してください。
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2008年02月05日

第2回メディカルモール・たまプラーザ健康講座、4月に行います。

メディカルモール・たまプラーザ健康講座、沢山の応援、期待のお声を頂き、嬉しく思っています。

いよいよ第2回の企画を4月に予定しています。
今回も沢山のご参集、講演内容のリクエストをお待ちしています。

詳細はこれからモール内の会議で詰めていこうと思います。

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2月のクリニックのアロマは「喉・鼻スッキリ!風邪予防+花粉症対策ブレンド」、なちゅらるタイム's 〜 心と身体へ優しい暮らしをしませんか〜
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2008年02月04日

採卵前検査(修正版) 〜高度生殖医療の実際〜

採卵前検査(プレゼン).jpg.jpg


加筆修正しました。


採卵前検査は、採卵を行う前の周期までにお受け下さい。体外受精に必須の採卵の際には、少ないながらも出血を伴います。また血液を介する感染症は、赤ちゃんへ感染する可能性も考えられます。
検査項目は以下の通りです。

・ 血液一般(貧血や炎症反応)
・ 血液型(不測の事態に備えます)
・ 感染症(梅毒、B型肝炎、C型肝炎、HIV)(赤ちゃんへの感染予防、患者さん自身の健康管理、医療従事者への感染予防のため行います)

exclamation 2009年3月までは、横浜市の住まいの方は市の緊急肝炎検査を併用することができます。

・ 心電図(採卵時に静脈麻酔をかけることもあり、麻酔を安全に行えるか検査します)
・ ご主人の検査は上記の感染症と精液検査です。

・ その他、抗体を持っていない場合妊娠中に問題となる「風疹(三日ばしか)」の抗体検査をオプションでおすすめします。もし抗体がない場合は、事前にワクチン接種をおすすめします。この場合採卵が延期になる場合があります。さらに妊娠前にワクチン接種により妊娠中の発症を予防できる病気に「麻疹(はしか)」「ムンプス(おたふくかぜ)」「水痘(みずぼうそう)」があり、これらの検査もあわせておすすめします。

・腟分泌物培養検査(腟内に強い細菌感染がある場合、採卵や胚移植の際に腹腔内、卵巣周囲、子宮内に感染が広がることがあります。また卵子は細菌感染に弱いので、採卵前に腟炎は治療しておかなければなりません。さらに細菌の種類によっては、妊娠中の流早産を来たしやすい(ガードネラ菌)、出生後の赤ちゃんに感染を起こす(B群溶連菌)ことが知られています


関連記事一部補筆
高度生殖医療料金表(修正版)


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2008年02月03日

子宮内膜症の治療、ラインナップ

子宮内膜症の治療法.jpg


子宮内膜症治療、これまで触れてきましたが、外来患者さんに提示する機会も多く、一度まとめてみました。

治療法は、手術療法、薬物療法、の順に並べ、大まかに治療効果が高い、治療費用、治療による侵襲が大きい順になっています。
効果が大きいものほど、治療費用がかかり、やはり身体への影響も大きくなっています。

根治性を求めれば手術療法が、姑息的(というのです、医学界では)な方法で、なるべく身体にストレスをかけたくない、のであれば下に並んだ方法を選びます。

手術療法として、「子宮摘出または卵巣摘出」は、内膜症を抱えてらっしゃる世代には当てはまらないことが多いのですが、理論的には最も効果が高い、再発の恐れが全く無い方法で、現在でも産婦人科の成書(権威が執筆し、標準的治療が解説されている、いわゆる「教科書」)には、唯一の根治療法、として紹介されています。ただ、内膜症の世代はこれからお子さんを作る世代であることが多く、事実上治療法のラインナップとして外れることが多いです。

ディナゲスト」の効果順位ですが、「3.5?」とあいまいな表現をとりました。理論的には偽閉経療法に次ぎ、OCより強い、はずですが、臨床使用経験が少ないため、現段階では「?」を付け、両者の間に位置づけました。

治療効果として我々がEBMをもってお勧めしているのがOCまでです。現在ロイコトリエン拮抗剤について、少し調べながら書いています。鎮痛剤の一部にも内膜症の痛みだけでなく内膜症そのものの治療効果の可能性も言われています。
漢方、健康食品にはEBMはありませんが、治療効果が見られることもあり、この辺りも調べてお伝えして行きたいと思います。

治療法の一覧、ごらん頂いていかがでしょうか。分かりにくい、これはどうか、といったご質問などお寄せいただけると嬉しいです。


関連記事加筆修正
子宮内膜症 〜子宮内膜症って? 今後の記事のご案内〜
子宮内膜症って? 〜子宮腺筋症〜


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お気づきですか????????
左の「カテゴリ」に皆様の便宜を図るため「子宮内膜症」を新設しました。ご利用ください。
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2008年02月02日

メディカルモール・たまプラーザ通信、創刊号発刊しました。

お知らせしていた、我々メディカルモール・たまプラーザからの情報発信、メディカルモール・たまプラーザ通信の創刊号を配布開始しました。

配布場所はメディカルモール・たまプラーザの各クリニックとサニタ薬局です。

誌面の改善点がいくつもあり、現在早くも再編集作業に入っていますが、皆さんの忌憚ないご意見を頂き、反映させていきたいと思います。

クリニックにいらしたときには是非お持ちください。PDF版にできたら、ブログにアップしたいと思います。